ファッション

僧兵に着想した「ヨシオ クボ」の独自性、20分の超大作に挑戦した「コンダクター」 読者投票で決める東コレナンバーワン“T-1グランプリ”4日目

 2022年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」が8月30日に開幕しました。国内外から48ブランドが参加し、4割がリアルショーを行います。「WWDJAPAN DIGITAL」は昨シーズンに続き、ユーザー投票で読者人気1位を決定する“T-1グランプリ“を開催!投票に先駆けて、記者3人がその日に発表したブランドからグランプリ候補を毎日選出します。今日のノミネートブランドはこの3つだ!


東コレ取材歴5年
副編集長・大塚
「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」

見どころ:東京のファッション・ウイークへの参加は5年ぶり。海外での発表経験を経て、リアルとデジタルという垣根を超えて、あらゆる表現方法にどん欲に挑んでいる姿がかっこいいなと思っています。今シーズンは僧兵を意味する“ウォーリアー・モンク”をコンセプトに掲げ、日本のミリタリーを独自に解釈しました。相手を威かくするためのオーバーサイズや、竹で迷彩を作った“バンブーカモフラージュ”柄、かつて僧兵たちが興じていた将棋の駒をモチーフに使うなど、和を深く掘り下げたスタイルが連続。実はショー前の展示会で服自体は見ていたのですが、やはり人が着て歩くと別物です。ブランドが得意とするパターンワークを、結んだりひねったりするスタイリングでアピールし、どういう構造なのかと改めて気になり身を乗り出してしまいました。そしてリアルならではの驚きは、自分のスマホでは見ない日はないTikTok発のスターモデル、大平修蔵さんを生で見られたこと。実在していたんだ!と服とは全然関係ないところでも感動しました。


本日も家にこもりっきり
東コレ取材3シーズン目の美濃島
「コンダクター(EL CONDUCTORH)」

見どころ:デジタル発表が浸透して数シーズン。2〜3分で洋服を見せる映像も多い中、20分の超大作が届きました。「せっかくデジタルでやるんなら、ストーリーのある短編映画に挑戦したい」という長嶺信太郎デザイナーの強い意思で実現したもので、俳優の唐田えりか、吉村界人らが出演し、監督は小林達夫という本気っぷり。ジンの編集者が憧れのバンドを取材し、大事なものに気づかされるストーリーがめちゃくちゃ面白いし、音楽やストリートとのつながりが強いブランドの世界観ともマッチしています。ウエアは、スカルと十字架を散りばめた透け感のあるボウシャツや炎のようなペイントを施したセットアップスタイルなど、センシュアルなひねりを加えたロックテイスト。映画だから同じウエアが何回出てきても違和感はないし、ぶっちゃけショーより記憶に残りました。世界観を作り込み、洋服を効果的に見せられるのは、デジタル最大の強みですね。


若手随一の“ファッションバカ”
東コレ取材2シーズン目の大澤
「ユーシーエフ(UCF)」

見どころ:コレクションは、上田安子服飾専門学校のトップクリエイター学科の3年生、総勢13人が手掛けました。開幕4日目までに、計10ブランド以上のプロデザイナーのコレクションを見てきた僕は、正直甘く見ていました。今季は兵庫県の播州織や群馬県の桐生ジャカード、愛知県の有松鳴海絞り形状加工などをしたオリジナル素材に、大胆なカッティングやドレープ、アシンメトリー加工を施したり、数パターンの着こなしが楽しめる変形型シルエットにしたり。ブラックとホワイトのカラーが、より素材の良さとシルエットを際立たせます。学生たちのレベルの高さに唖然としました。すみませんでした。ほとんどの学生は今後、パリ・コレクションを目指し活動していくそう。日本の未来に乾杯です。

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