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商品を擬人化のススメ エディターズレター(2020年9月2日配信分)

※この記事は2020年9月2日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

商品を擬人化のススメ

 リンク1本目で紹介する「シュウ ウエムラ」の新事業部長がインタビューで教えてくれた「信頼できるヒーロー・プロダクト(ヒーロー製品)」という言葉、ステキですね。早速マネして、この言葉使っていきましょう。業界人、特にベテランの域に達してきたPRの皆さんがおっしゃるところの「この子」ってヤツです。

 「『この子』は、な~んにもプロモーションしないのに、いろんなところに嫁いでいく孝行娘なんですぅ」。ファッション業界に飛び込んで十数年、こんな言葉を聞いたのは、2、3回どころじゃありません。一応、翻訳しておきましょう。順番に「この子」は、「シュウ ウエムラ」で言うところのヒーロー・プロダクトや定番のこと。「嫁いでいく」は、「消費者と恋仲になって、売り場から巣立っていく」こと。そして「孝行娘」は、「売り上げを支えてくれる健気な商品」の意味です。スゴい。めっちゃ擬人化。いや、もはや家族化。こんな言葉を聞くと、「正しい日本語とは?」なんて野暮な考えは吹っ飛び、「なんという愛でしょう!」と面白くなってしまいます。ちなみにこの擬人化、海外でもまぁまぁ耳にします。余談ですが「WWD JAPAN.com」は、というかワタクシは、こういう“業界あるある”を横澤夏子さんあたりに演じてもらい、動画にアップしたら面白そう!!と想像しています。皆さま、いかがですか?

 ナンシー関はその昔、TVに出てくる料理家の「お野菜を切ってあげましょうね~」とか「熱いうちに剥いてあげるの」という、食材を擬人化した表現に対する違和感に言及していました。「本来なら『野菜を切れ』『熱いうちに剥け』など、命令の連続で構成される料理番組を、視聴者向けに優しく構成するための工夫では?」と考察していましたが、ファッションやビューティ業界の擬人化は、料理界のソレとは違います。商品への愛に他なりません。

 育てたいですね~、擬人化できちゃう愛の結晶。まずは“一人”選ぶべきなのでしょうか?いきなり“三姉妹”とかダメですか(笑)?日本人、三姉妹とか三兄弟好きだし。「も~、“末っ子”は甘えん坊なんだから」と思いながら、“長女”以上にガッツリ接客して、花嫁として送り出し、涙ーー。側から見たら「若干キモい」かもしれませんが、私は好きですよ、そういうの。

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