ファッション

米政府、仏製品に対して25%の報復関税か ハンドバッグや化粧品が対象

 米通商代表部(The Office of the United States Trade Representative以下、USTR)は7月10日、13億ドル(約1378億円)相当のフランス製品に対する25%の追加関税を2021年1月までに課すると発表した。主な対象品目はハンドバッグのほか、口紅やフェイスパウダーなどのメイク用品、マニキュア、洗顔料やスキンケア用品(医薬品は除く)など。

 これはフランスがアマゾン(AMAZON)、アップル(APPLE)、グーグル(GOOGLE)、フェイスブック(FACEBOOK)などの米テクノロジー大手を対象に「デジタルサービス税」を導入すると発表したことに対する報復措置だが、USTRは「米国の権利を守るための協議に大幅な進展があった場合、もしくは協議のためにさらなる時間が必要である場合」は追加課税の発動を最大180日間先送りにすることを明らかにしており、その期限が21年1月となる。

 フランスは19年7月にデジタルサービス税の導入を決めていたが、これを受けてUSTRは24億ドル(約2544億円)相当のフランス製品に100%の報復関税を検討すると発表。その後2国間で協議を重ね、20年1月にはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領はデジタル課税に関して“休戦”することに合意していた。

 米アパレル&フットウエア協会(American Apparel & Footwear Association)のネイト・ハーマン(Nate Herman)=ポリシー担当シニア・バイス・プレジデントは、1月に行われた公聴会で、「ファッション業界は米仏間におけるデジタル課税という全く関係のない紛争に巻き込まれている。米政府がフランスに対する懲罰的な追加課税を発動してハンドバッグなどの売り上げが落ちたら、アメリカの労働者も影響を受ける」とコメントしている。

 ラグジュアリーブランドの中では、ハンドバッグ類を全てフランス国内で生産している「エルメス(HERMES)」が影響を受けることが考えられる。一方で、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「ルイ・ヴィトン」は米国内に3カ所の工房があり、「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」を擁するケリング(KERING)はイタリアに多くの生産拠点を構えている。

 米国と欧州は、航空機メーカーへの補助金を巡って互いに追加関税を課するなどの紛争を10年以上も続けている。同じく長期にわたって繰り広げられている米中貿易摩擦は、11月に迫った米大統領選を前に小康状態を保っているものの、新型コロナウイルスに関する対応で両国は再び対立を深めている。

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