ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は2020年春夏、“都心のバカンス”をイメージして、ベースになる“トラッド”を着崩すようなシャツやワンピース、カットソーをバリエーション豊富に用意する。
春の立ち上がりは、オリジナルの紺色のブレザーや「ハイク(HYKE)」の黒い薄手のコートなど、ベーシックカラーのアイテムを軸に、チェックやボーダー、ドットなどの柄物でモダンにアレンジする。高窪まさみファッションディレクターは“フランス人のファッションの遊びをトラッドに取り入れたらどうなるか”というキーワードから、今季のスタイリングのイメージを広げたという。
夏場は、昨年キャミソールのワンピースが好調だったことから、ノースリーブのワンピースや、羽織りものとして使えるシースルーのシャツ、さらに水着の上から着るようなカフタンドレスやリラックス感のあるワイドパンツなどを提案。これらをスペインのリゾート地を連想する鮮やかで赤や緑、夏のエネルギーを感じるような大胆な柄で取りそろえる。
「袖のないアイテムが動くなど、お客さまは肌を見せることに抵抗がなくなっている。“透ける”提案は次のステップに入ってきた」と高窪ファッションディレクター。暑さを我慢せず上品に肌を露出できるウエアが並んだ。
村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母