
日本コスメVS韓国コスメ。SNSではたびたび話題になるテーマです。韓国コスメに強い総合ECモール「キューテン(Qoo10)」が四半期に一度開催するセール“メガ割”の開催もあり、特に盛り上がりを見せています。
どっちに勝敗がつくという話ではなく、韓国コスメのプロモーション力に押され、どうしても日本のコスメがかすんで見えてしまう、という日本コスメファンの嘆きに近いかもしれません。言わずもがな、韓国コスメのプロモーション力はずば抜けています。移り変わりの激しいトレンドに合わせて短期的に最大瞬間風速で売る、そのため製品やブランド設計からSNSやデジタルでの拡散に“全振り”しているブランドが多いことが理由の一つでしょう。しかし、中には日本の薬機法に反する表記や紹介などで注目を集めている製品もあります。特にスキンケアに多く、「ニキビが治る」「シワが消える」「肌が白くなる」など、劇的に変化が見えるビフォーアフターの写真付きです。当然、日本の薬機法では違反になる表現です。薬機法に反しない表現に言い換えると「健やかな肌に」「ふっくらとした肌」「透明感を高める」あたりでしょうか。どちらが「良さそう」に見えるでしょうか。美容業界で働く人や少し詳しい人であればすぐ気が付く表現ですが、一般消費者にはそれが薬機法違反であることはほぼ分からないでしょう。
もちろんほとんどの韓国ブランドは日本で販売する上で薬機法を遵守しています。しかし、越境ECなどの規制の隙間から看過できないレベルで入り込んでいるのも事実です。日本の薬機法は「品質・有効性・安全性の確保」のために定められており、世界的に見ても厳しい基準が定められています。正直者が損をする構図になってはいけません。
ただ、成分ブームを経て消費者のスキンケアに対するリテラシーや化粧品に対する知識は以前より高まっているのは確かで、“知識をもって語れる“インフルエンサーが支持を集めています。また、最近では花王の角栓崩壊洗浄技術が進化し、低価格帯の「ビオレ(BIORE)」の新洗顔料に採用されたことから端を発し、「毛穴ケアは花王だよね」「リポソームや乳化技術はコーセー!」「シワなら資生堂でしょ」「ビタミンCはロート製薬」など、それぞれの企業の強みと製品をまとめた投稿がSNSでバズを起こしました。技術が高いがゆえに解説しようとするとマニアックになってしまう日本のコスメ、でもそれが魅力やプロモーションポイントになりつつあります。成分ブームを経て、技術に注目が向きつつある今、日本の化粧品の堅実さゆえの「弱さ」を「強み」に変えるチャンスが来ているように思います。