モンクレール・グループ(MONCLER GROUP)の2025年12月期決算は、売上高が前期比0.7%増の31億3212万ユーロ(約5700億円)、EBIT(利払前・税引前利益)は同0.3%減の9億1335万ユーロ(約1662億円)、純利益は同2.0%減の6億2667万ユーロ(約1140億円)だった。
EBITおよび純利益は減益だったものの、いずれも市場予想を5~6%上回った。なお、減益は主に金融費用がかさんだことによるもので、前年の650万ユーロ(約11億円)から2620万ユーロ(約47億円)に増加している。また、同社は25年、設備投資額が前年の1億8670万ユーロ(約339億円)から2億1560万ユーロ(約392億円)に増加。これは販売網の拡充や新社屋への投資を行ったことによる。
「ストーンアイランド」がアジアで10%増収
ブランド別では、主力「モンクレール(MONCLER)」の売上高が同0.5%増の27億2093万ユーロ(約4952億円)と微増。これを地域別で見ると、中国と韓国が堅調だったアジアが同2.7%増の14億1603万ユーロ(約2577億円)、地元客と卸が好調だった南北アメリカは同3.2%増の3億9114万ユーロ(約711億円)だった。一方、観光客の減少が響いたEMEA(欧州・中東・アフリカ)は同3.7%減の9億1375万ユーロ(約1663億円)だった。販売チャネル別では、売り上げのおよそ87%を占める小売りが同1.2%増の23億5961万ユーロ(約4294億円)、卸は同3.8%減の3億6132万ユーロ(約657億円)だった。
同じく傘下に持つ「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」の売上高は、同2.4%増の4億1119万ユーロ(約748億円)。地域別では、中国と日本が好調だったアジアが同10.5%増の1億1626万ユーロ(約211億円)、前年並みだったEMEA(欧州・中東・アフリカ)は同0.1%減の2億6873万ユーロ(約489億円)、南北アメリカは同4.7%減の2619万ユーロ(約47億円)だった。販売チャネル別では、売り上げの約55%を占める小売りが同8.3%増の2億2637万ユーロ(約411億円)、卸は同4.1%減の1億8481万ユーロ(約336億円)だった。
こうした決算内容を好感し、発表翌日の1月20日、同社の株価は前日比13.4%高の57ユーロ(約1万374円)を付けた。
26年に両ブランドとも約3%の値上げへ
レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「25年は、戦略における明確な方向性、高い実行力、そして不安定な市場および小売環境の中でも安定性と柔軟性を維持する能力が大切であることをあらためて実感した年だった。これらによって、『モンクレール』と『ストーンアイランド』のいずれもが主要市場で引き続き成長することができた。これは当社のブランドとビジネスモデルの強さとともに、世界中のチームのコミットメントを示している。今後もブランドを強化し、組織に投資することで、時間の経過によって色褪せることのない価値を創出していく」と語った。
なお、26年には「モンクレール」と「ストーンアイランド」の両ブランドで3%程度の値上げをする予定だという。
4月1日から新たなグループCEOを迎え新体制に
同社は1月20日、ケリング(KERING)が傘下に持つボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)のレオ・ロンゴーネ(Bartolomeo Rongone)CEOを、4月1日付でグループのCEOに迎えることを発表した。これに伴い、ルッフィーニ会長兼CEOは同日付でエグゼクティブ・チェアマンに就任する。