毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年12月1日号からの抜粋です)
村上:2026年最初の特集は、14のテーマで編集部員が今年を展望しました。私はデザイナー交代のお話。「シャネル」「ディオール」「グッチ」を筆頭に、ビッグメゾンの新人事は概ね成功していると思いますが、中規模ブランドについては今年もいろいろありそう。昨年はアメリカ市場を意識した人事が多かったけれど、年末にサックスがチャプター11を申請というウワサが出るなど、米市場は本当に好調なのか?という懸念もあります。
牧田:ビューティの海外の動きは、やはりロレアルとケリングの提携による業界再編が最大の話題です。「グッチ」のビューティライセンスを数年以内に失うコティの動向にも注目です。
村上:ビューティのラグジュアリーカテゴリーは堅調に推移しそうですが、ファッションではさすがに1ユーロ=180円台という円安が厳しく、高くなりすぎた価格を是正したくても為替のせいで日本での価格には反映されづらい状況です。
牧田:売り方もいろいろ増やしていかないといけませんね。「マツモトキヨシ」が銀座旗艦店でデパコスを扱い始めましたが、“黒カネボウ”の売り上げが近隣の百貨店よりもいいらしいんです。百貨店閉店後の時間帯に売れるそう。地方はどんどん百貨店が閉店しています。デパコスの受け皿は、ドラッグストアになるかもしれません。
村上:プラザのCEO取材ではLINEギフトに手応えを感じていました。店頭での買い物にも使えるのでOMO施策としても有効なようです。消耗品でもあるビューティは、特に販売チャネルの多極化が進んでいますね。
効果効能を追究する動きが顕著
牧田:効果効能を追究する動きも顕著です。25年9月には、コーセーが初めて一般用医薬品を手掛けました。薬剤師などによる接客販売がマストになりますが、今後増えていきそうです。
村上:専門医による診断を踏まえての販売では、ロート製薬の「ダーマセプト」による皮膚科医専売ラインなどがありますね。美容医療がこれだけ広がりましたからね。テクノロジーに傾倒する流れは、好調なプレミアムスポーツ市場と共通する部分と言えそうです。