「カルティエ(CARTIER)」は、メゾンの精神を体現する“パンテール(豹)”が誘うポップアップイベント「INTO THE WILD」を11月3日まで開催している。会場は、「メゾン ドゥ パンテール(Maison de Panthere)」として生まれ変わった「カルティエ 銀座2丁目ブティック」。リニューアル後初となる同展は、“パンテール”の誕生から現代に至るまでの歴史、デザイン、卓越した職人技を多角的に紹介し、来場者を「カルティエ」が紡いできた創造の旅へと誘う。
“パンテール”の軌跡をたどる序章
エントランスを抜けて最初に出迎えるのは「カルティエとパンテールの歴史」をたどるプロジェクションマッピングだ。1914年の誕生以来、“パンテール”は100年以上にわたり、自由や独創性、自信を象徴する存在としてメゾンの精神を体現してきた。ウオッチから始まり、ジュエリー、バッグ、フレグランスなど、時代とともに進化を重ねてきた“パンテール”の軌跡を、映像とともに振り返る。
伝説の女性“ラ・パンテール”
奥に進むと、“ラ パンテール”の愛称で知られ、1930年代から約40年にわたって「カルティエ」の創造を率いたジャンヌ・トゥーサン(Jeanne Toussaint)のオフィスを再現した空間が広がる。男性社会だった当時のジュエリー業界で、女性としてメゾン初のクリエイティブ ディレクターを務めた彼女は、“パンテール”を「カルティエ」の象徴へと昇華させた立役者。インスタレーションでは、自由と大胆さに満ちた彼女のデザイン哲学と、“パンテール”の強さや気高さが重なり合う。
職人技が息づく“パンテール”
フロアを上がると、「カルティエ」のサヴォアフェール(匠の技)を体感できる展示ゾーンへと続く。「デザインコード」の部屋では、“ナチュラリスト” “グラフィック” “アブストラクト”の3つのデザインコードに基づいた作品を展示。写実的に表現した“パンテール”は優雅さとリアリティーを併せ持つ一方、グラフィカルな作品では大胆かつ建築的で、幾何学な造形美を備える。“アブストラクト”では、“パンテール”の姿が見え隠れすることで、その存在感を印象付ける。
その奥の「サヴォアフェール」では、デザインから彫刻、鋳造、宝石鑑定、研磨、石留めまでの工程を映像で紹介。さまざまな専門的知識と技術を結集した職人の精緻な手仕事が、“パンテール”に命を吹き込む。その創造の瞬間を目の当たりにできる。
“パンテール”が導く体験の空間
最上階の「ワイルド ファウナ(野性的な動物)」エリアでは、ワニやトラ、シマウマ、キリンなど、パンテール以外の動物モチーフのジュエリーを展示。「カルティエ」が描く、力強くしなやかで自由な自然な自然を通して、写実主義から様式化、抽象表現へと展開するメゾンの個性が凝縮した珠玉のジュエリーを堪能できる。
奥のシアタールームでは、公開直後から話題を呼んだメゾン初のアニメーション作品「ラ パンテール ドゥ カルティエ(LA PANTHERE DE CARTIER」を上映している。同作は漫画家・浦沢直樹をクリエイティブパートナーに迎え、高畑充希、清原果耶、山口智子、渡辺謙といった俳優陣が声を担当。メゾンの象徴であり、インスピレーションの源である“パンテール”をテーマに、自由や個性、愛、美といった「カルティエ」の精神を宿した物語を描く。シアタールームの一角には、浦沢氏によるキャラクター原案やイメージボードを特別展示。出演者のインタビュー映像も公開している。
最後のタッチ&トライコーナーでは、ジュエリーやウオッチ、レザーグッズなどを実際に手に取り、“パンテール”のスピリットを自身のスタイルに重ね合わせて体験できる。「INTO THE WILD」は、生命力に満ちた力強い“パンテール”のクリエイションを通して、“野生のエレガンス”とカルティエが培ってきた卓越したサヴォアフェールを体感できるまたとない機会だ。
◾️INTO THE WILD
日程: 10月22日~11月3日
時間: 11:00~20:00(19:00最終入場)
場所:「メゾン ドゥ パンテール」カルティエ 銀座2丁目ブティック
住所:東京都中央区銀座2-6-12
入場料無料
※イベントは予約制。カルティエの公式LINEアカウントから来場日時の予約が可能