ビューティ

シーイン傘下コスメ「シーグラム」、創業5年で年商592億円 急成長支えるZ世代戦略

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ファストファッション大手シーイン(SHEIN)傘下のコスメブランド「シーグラム(SHEGRAM)」が、Z世代向け戦略で成果を上げている。シルヴィア・フー創業者兼最高経営責任者(CEO)が米国メディアとして初めて「WWD」のインタビューに応じ、急成長の理由と今後の展望を明かした。(この記事は「WWDJAPAN」2025年9月29日号からの抜粋です)

シーインは以前から関心を持たれてきた。超低価格と高速な新商品投入でファストファッション業界を席巻し、最近ではIPO準備が進行中であることで再び注目を集めている。一方で、同社のビューティ事業であるコスメブランド「シーグラム」は、比較的静かに成長を続けてきた。シーインの創業者であるクリス・シュー(Chris Xu)のアシスタントだったシルヴィア・フー(Sylvia Fu)が2019年に立ち上げた「シーグラム」は、瞬く間にグローバルビューティ市場の強豪プレーヤーへと成長した。6ドル(約880円)のチーク“カラーブルーム リキッドブラッシュ”でデビューして以来、手頃な価格で爆発的ヒットとなるメイクアップ製品を次々と展開し、昨年はヘアケア分野にも進出した。

情報筋によると、「シーグラム」の24年の売上高は前期比60%増の4億ドル(約592億円)に達した。これにより親会社のシーインは、米「WWD」発行の「ビューティインク(BEAUTY INC)」が発表する世界の化粧品企業の売上高ランキング「トップ100」で81位に入り、ヴェレダ(WELEDA)、ケリング ボーテ(KERING BEAUTE)、パーラックス(PARLUX)などの競合企業を上回った。マーケティングプラットフォームのクリエイターIQによると、「シーグラム」はブランド露出の価値を測る指標であるアーンドメディアバリュー(EMV)でも、米国において化粧品ブランドの上位40社に入った。25年上半期には8990万ドル(約133億円)のEMVを獲得し、その大半はTikTok上のチュートリアルや製品レビュー、メイクアップ動画などのクリエイターコンテンツが大きなけん引力となっている。

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