ビューティ
特集 2024年版 世界のビューティ企業ランキングTOP100 第4回 / 全6回

日本企業8社がランクイン、急成長企業に押され軒並み順位を下げる: 36〜100位

有料会員限定記事

日本企業8社がランクイン、急成長企業に押され軒並み順位を下げる: 36〜100位

米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」は毎年、グローバル化粧品企業の公開情報を基に、トップ100社の売上高ランキングを発表している。「WWDJAPAN」2025年7月28日号付録「WWDBEAUTY」では、2024年版のランキングと各企業の動向をまとめた。ここでは36〜100位にランクインした日本企業と注目企業をピックアップ。記事末に36〜100位の一覧も掲載する。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月28日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)

36位(↑45位)
エルフ ビューティ(E.L.F. BEAUTY)

カリフォルニア州オークランド(アメリカ)

売上高 13億ドル
(約1976億円)
前期比
+46%

ブランドリスト

エルフ コスメティックス、ナチュリウムなど

ニュース

積極的なマーケティングを行い、24年も各地域で2ケタ成長を達成した。100円均一ショップ「ダラー ゼネラル(DOLLAR GENERAL)」への卸しを開始したほか、ウォルマート(WALMART)やドラッグストアCVSでの棚を拡充した。イタリア、オランダ、メキシコ、ドイツ市場などに新規参入した。スキンケア部門では、23年に買収したスキンケアブランド「ナチュリウム(NATURIUM)」をアルタビューティ(ULTA BEAUTY)に展開し、売り上げに貢献した。

40位(↓34位)
ポーラ・オルビス ホールディングス(POLA ORBIS HOLDINGS)

東京(日本)

売上高 1650億6000万円
(約10億8590万ドル)
前期比
-2%

ポーラ・オルビス ホールディングス

ブランドリスト

ポーラ、オルビス、ジュリーク、ディセンシアなど

ニュース

ポートフォリオの再編やブランド価値向上、顧客基盤の拡大の取り組みを推進したものの、増収には結びつかなかった。2023年の増収から一転、旗艦ブランド「ポーラ(POLA)」は国内外で売り上げが前期比5.8%減の928億円にとどまった。「ポーラ」はエイジングケアや美白製品など機能性がポイントの製品に注力をしたが、流通チャネルの縮小が響き、総売上高は国内外で減少した。一方、「オルビス(ORBIS)」は高機能で高価格帯の製品がD2Cで伸び、国内売り上げは同12.4%増の481億9000万円で着地。中国市場の低迷により国外事業は苦戦した。新興ブランドは23年に「アンプリチュード(AMPLITUDE)」と「イトリン(ITRIM)」を終了した影響で、売上高が同11.9%減の153億1000万円だった。「ディセンシア(DECENCIA)」は安定した顧客基盤で成長したが、「スリー(THREE)」は売り上げ減少に歯止めがかからなかった。24年は新中期経営計画の初年度であり、国内顧客基盤の強化と成長、収益力向上、海外売り上げ拡大、新興ブランドの強化、ブランドポートフォリオの充実、R&Dの強化、サステナビリティ重視を掲げる。オルビスの再編を主導した小林琢磨氏が25年1月にポーラの社長に就任し、「ディセンシア」を安定成長に導いた山口裕絵氏がオルビス社長に就任した。

45位(NEW)
ドルチェ&ガッバーナ ビューティ(DOLCE & GABBANA BEAUTY)

ミラノ(イタリア)

売上高 9億1000万ユーロ
(約1492億円)
前期比
+35%(推定)

ドルチェ&ガッバーナ ビューティ

ブランドリスト

ドルチェ&ガッバーナ ビューティ

ニュース

2022年に資生堂からビューティ事業を買い戻して以来、成長を続ける。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)元幹部のジャンルカ・トニオロ(Gianluca Toniolo)氏がビューティ事業を率い、ファッションとのシナジーを生み出しながら顕著な売り上げ増を実現。フレグランスが最大のカテゴリーで、成長をけん引する。

57位(↓54位)
ファイントゥデイホールディングス(FINETODAY HOLDINGS)

東京(日本)

売上高 1074億円
(約7億650万ドル)
前期比
+7.2%(推定)

ファイントゥデイホールディングス

ブランドリスト

プラストゥモロー、フィーノ、ツバキ、専科、ウーノ、エージーデオ24、シーブリーズ、肌水など

ニュース

資生堂のパーソナルケア事業を引き継いだファイントゥデイは、市場環境や株式市場の動向を理由に、予定していたIPOを延期すると発表した。新たな上場日程は未定。2024年6月には、資生堂がファイントゥデイの残り20%の株式をCVCキャピタル・パートナーズ(CVC Capital Partners)に売却し、21年の分離独立以来、徐々に売却を進めてきたファイントゥデイの株式を完全に手放した。24年の売り上げは堅調で、23年のソフトローンチを経てデビューした新ヘアケアブランド「プラストゥモロー(+TMR)」の国内本格展開を開始。新たな中期経営計画を策定し、30年までにアジアNo.1のデイリービューティ企業を目指す。

この続きを読むには…
残り8825⽂字, 画像10枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。