ビューティ業界では近年、セレーナ・ゴメス(Selena Gomez)の「レア ビューティ(RARE BEAUTY)」やブレイク・ライブリー(Blake Lively)の「ブレイク ブラウン(BLAKE BROWN)」など、セレブリティーが手掛けるブランドが相次いで誕生している。ヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)の「ロード(RHODE)」は、その先駆的存在の一つだ。ヘイリーは5月、同ブランドを急成長中の米コスメ企業エルフ ビューティ(E.L.F. BEAUTY)に10億ドル(約1460億円)で売却。その動向に注目が集まっている。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月30日号からの抜粋です)
トランプ関税の影響も加わり、米国を中心としたM&A市場が冷え込む中、「レア ビューティ」やキム・カーダシアン(Kim Kardashian)の専属メイクアップアーティストが手掛ける「メイクアップ バイ マリオ(MAKEUP BY MARIO)」、「コーサス(KOSAS)」など、多くの人気ブランドが買い手を見つけられずにいる。投資銀行セージ・グループ(SAGE GROUP)のマリッサ・レポール(Marissa Lepor)=マネジングディレクター兼ビューティ&パーソナルケア部門責任者は、「不確実性は過去最高水準に達しており、M&A市場を脅かしている」と言い、「企業の成績や長期的な業績、顧客の行動について不確実性が生じると投資家は一層神経質になる。取引の進捗が遅れる可能性は高まるだろう」と懸念する。その中で、ヘイリーによる「ロード」の売却は、業界筋から過去最速の“ビリオンダラーディール(10億ドルの取引)”として話題を集めた。
3年足らずで売上高は300億円超え
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