ファッション

「ザ・ノース・フェイス」が渾身の新素材を米国と共同開発

 ゴールドウインの「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、防水・透湿に優れた新素材“フューチャーライト(FUTURE LIGHT)”を米ザ・ノース・フェイスと共同開発した。同ブランドがコアシリーズと定義する“サミットシリーズ(SUMMIT SERIES)”とトレイルランニングに特化した“フライトシリーズ(FLIGHT SIRIES)”、スキーに特化した“スティープシリーズ(STEEP SIRIES)”のアイテムに2019-20年秋冬コレクションから採用する。商品は、消費者向けの展示や特設ウェブサイト、アスリートなどを通じて訴求していく。

 “フューチャーライト”は「ザ・ノース・フェイス」のグローバルアスリートチームの要望で開発がスタート。ナノスピニングと呼ばれる製造技術を用い、生地をナノレベルの無数の穴が空いたフィルム状のものにすることで、今までの防水素材の約20倍の通気性をもたせて衣服内の排熱を可能にした。

 さらに、同素材を使用した製品は環境負荷を少なくするために、素材を挟む表地と裏地は100%リサイクルのポリエステルを使用し、生地同士をつなぎ合わせる糊の量を削減。はっ水加工は通常使用されるフッ素を使わない加工を施している他、染料やはっ水加工のエネルギーを40%削減するために、プラズマ処理を施している。森光ザ・ノース・フェイス事業部長は「アスリートたちのニーズから、現状の防水素材ではカバーできないアクティビティーの領域が広がっていると認識し、米国と共に開発した。ハイパフォーマンスとサステイナブル、両方のスタンダードを確立していきたい」と語った。

 「ザ・ノース・フェイス」の18-19年秋冬シーズンの売り上げはライフスタイルマーケットの拡大にけん引され、昨年同期比2ケタ成長で、伸び率は昨年を超えているという。19-20年秋冬シーズンは“フューチャーライト”のローンチの他、同ブランドが長年の課題としているウィメンズマーケットの強化とサステイナブルな製品の推進を行う。ウィメンズはマタニティーウエアなど、ウィメンズ特化型商品の開発の他、女性アスリートやインフルエンサーとの連動企画を通じてブランドをアピールする。サステイナブルな製品作りは、リサイクル可能なポリエステルやナイロンを使用した循環型製品の提案や、生分解するフリース素材の採用、フッ素不使用のはっ水加工などを行っていく。

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