1. 米「WWD」がバーチャル・スーパーモデルのファッション・シューティングを敢行

米「WWD」がバーチャル・スーパーモデルのファッション・シューティングを敢行

コラム 企業動向 テクノロジー

2018/7/20 (FRI) 08:00
「ヌーン バイ ヌーン」のポリエステルドレスを着用するシュドゥ CAMERON-JAMES WILSON (c) Fairchild Fashion Media

 米「WWD」は6月、バーチャル・スーパーモデル、シュドゥ(Shudu)を起用したファッション・シューティングを敢行した。

 シュドゥは28歳のイギリス人ファッション・フォトグラファー、キャメロン・ジェームス・ウィルソン(Cameron-James Wilson)が2017年初めに「DAZ 3D」というプログラムを使って制作した作品だ。今年2月にシュドゥがインスタグラムに投稿した写真をリアーナ(Rihanna)が手掛ける「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA)」がリポストしたことで話題になった(きっかけとなったリポストは削除されてしまっている)。シュドゥは人工知能ではないため、話すことはできないが、17年4月に開設した彼女のインスタグラムアカウント(@shudu.gram)は現在(7月20日時点)13万弱のフォロワーを抱えている。

 今回の撮影は、10年前に韓国で創業したソフトウェア会社のクロ・バーチャル・ファッション(CLO VIRTUAL FASHION)が開発した「クロ」と呼ばれるプログラムを使用し、シュドゥが着用する服をデジタルで複製し、行われた。作業時間のべ1カ月以上かけて、米「WWD」が選んだドレスを3Dデザイナーたちが生地の重さやドレープのかかり方、柔軟性、ステッチのパターンを検証。そのデータを「クロ」に入力することで、シュドゥのサイズぴったりのドレスをデジタルで再現することに成功した。

 シュドゥに対する考えとモデル業界に与える影響について、ドレスを提供したブランドの1つ、「クシュニー エ オクス(CUSHINIE ET OCHS)」のカーリー・クシュニー(Carly Cushnie)=デザイナーは、「シュドゥは美しいデジタルアート作品として評価されるべきだが、業界の方向性を示しているわけではない。多様性を受け入れるという点において、ファッション業界はこういった前進を続けていると同時に、デジタルでは置き換えることができないすばらしい生身のモデルたちを抱えている」と答えた。

 一方でウィルソンは、シュドゥを、多様性などファッションにおけるさまざまな問題に対する意識を高めるプラットフォームだと考える。「彼女は表現にまつわる多くの議論を提起する。彼女には経済や産業を発展させる存在になってほしい。多様性については、モデルだけでなく、クリエイティブ・ディレクターやデザイナーをはじめとするさまざまな人に焦点を当てることが重要。それこそ、私が見たい大きな変化だ」と語った。

 なお、シュドゥ誕生秘話やバーチャルモデルの是非など、詳細は「WWDジャパン」7月23日号で詳報している。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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