大丸心斎橋店は、今年11月に開業300周年を迎えるのに伴い、3月6日から11月26日までの約9カ月間にわたり特別プロモーションを実施する。17日に報道陣向けの内覧会が行われた。
大丸は1717年に京都で下村彦右衛門正啓が呉服商を創業。1726年(享保11年)11月1日、現在の心斎橋筋と清水町通り交差点の北西側で呉服店「松屋」として出店した。明治期に呉服屋から陳列式の百貨店に転換し、大阪初となるショーウィンドーを導入。1913年に建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した建物が失火で2年足らずで消失するも、1933年に御堂筋の拡幅と地下鉄開通に合わせ再オープンし、大大阪時代の街のランドマークとして親しまれ、近代的な百貨店として発展してきた。
300周年を記念し、3月6日から“ずっと、あきない。”をスローガンにさまざまなコンテンツを展開する。最初の約1カ月間は「歴史」をテーマに、大丸心斎橋店の歴史をたどる。
心斎橋筋側中央玄関では、旧ロゴマークと手塚治虫作の「火の鳥」をモチーフにしたロゴを藍染めした横4.8×縦1.5メートルの特注のれんを、印袢纏(しるしばんてん)姿の従業員が毎朝、掲揚し客を迎える。文楽の演目や錦絵にも描かれた江戸時代の呉服屋をしのばせる演出だ。
本館13カ所で展開する「ひとます博物館」は、各階エスカレーター前の約2帖ほどのスペースを活用したミニ博物館を設ける。江戸時代の店先を再現したブースや浮世絵、明治期にノベルティとして配布したすごろくや引札(チラシ)、大正から昭和期の広告ポスターなどの貴重な資料や、デジタル技術を組み合わせて展示する。あわせて配布される「歴史展リーフレット」に各階のスタンプを集め、重ねていくことで江戸末期の心斎橋店の浮世絵が完成する。
3月末までは館内レストラン13店舗にて、特別メニュー「春のおとな様ランチ」を提供する。かつて本館最上階にはアール・デコ様式の装飾の大食堂があり、ハレの日のご馳走として家族連れで賑わった。古き良き昭和の大食堂スタイルのお子様ランチを大人用にアップデートした特別仕様で春の旬食材を使った工夫を凝らした各レストラン13メニューが味わえる。
同店開業300周年記念事業推進担当の藤田幸久さんは「300年ずっと変わらず心斎橋の場所で商いを続けることができたのは、お客さまと心斎橋の街の皆さまに見守っていただけたからこそ。“ずっと、あきない。”のキャッチコピーには、これからも”飽きない”百貨店でいること、次の100年も”商い”を続けさせていただきたいというメッセージを込めています」と語る。
以降も「ずっと、あきない。」をスローガンに、開業300周年を記念したさまざまなイベントが実施される予定だ。