ビューティ
連載 インフルエンサー美容師の売れる秘訣

“ユーチューブでメンズ集客を狙う” チャンネル登録者64万超えの「オーシャントーキョー」もるさんの戦略

 2012年から美容系メンズユーチューバーとして活動し、今やチャンネル登録者は64万超えと人気の“もるさん”。人気ヘアサロン「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」本店ではトップスタイリストとして勤務し、月の最高売り上げは350万円。メンズヘアのみを担当し、「ユーチューブを軸に集客している」と語るもるさんにその戦略を聞いた。

WWD :昨年8月にスタイリストデビューしてから売り上げは順調に伸びている?

もるさん: デビュー初月は予約枠の関係でそれほどは予約を取れなかったんですが、予約枠をフルで開放できるようになってからはおかげさまで順調です。デビューして11カ月でトップスタイリストになれたのですが、これは「オーシャントーキョー」の中でも早い方でした。

WWD:これまでの月最高売り上げは?

もるさん:月間最高売り上げは350万円です。今は専属のアシスタント1人で1日16~17人を担当していて、予約は最大限に入っている状態です。これ以上増やすにはアシスタントの人数を増やさないと難しいかなと思っています。

WWD:現在、ユーチューブのチャンネル登録者数は64万超え。やはりユーチューブがきっかけで来る人が多い?

もるさん:そうですね。8~9割ほどはユーチューブを見て来てくれています。僕は基本メンズカットしかやっていなくて、21~22歳くらいの大学生のお客さまが多いです。ありがたいことに地方から来てくれる人もいます。たまに女性でも「メンズカットの感じが好きなのでやってください」というお客さまもいます。

WWD:ユーチューブはどれくらいのペースでアップしている?

もるさん:動画は週に1本か2週に1本くらいのペースでアップしています。今後はアップ本数を増やしていくつもりです。ただ1本の動画を作るのに2~3時間は掛かるので、なかなか数を増やすのが難しい。美容だと実際にやりながら話もしてという感じで、何分で終わるとか決まっていないのと、話すことも多いので編集にも時間がかかってしまいます。営業後に撮影して、休日にまとめて編集をするといった流れです。今は投稿内容よりも投稿頻度の方がチャンネル登録者数や視聴者数を増やすには大事になってきていて、何曜日の何時にアップすると決めてやる方がいいんです。ただ僕は美容師で、「オーシャントーキョー」という名前も出しているので、クオリティーには妥協できない。撮影も1回で終わるわけではなく、何回か撮り直すこともありますし、撮ってもボツにするものも多いです。10本撮っても、そのうち使えるのは3本くらいなんてこともあります。

WWD:もるさんみたいに長年やっていても、まだそういうことがある?

もるさん:まだ全然あります。ヘアのセットも毎回同じようなクオリティーで作れるわけではないので。まぁ一般の人が見たら気にならないかもしれませんが、自分なりのこだわりです。

WWD:最近ヒットした動画は?

もるさん:最近はストレートアイロンの初心者に向けてアイロンの選び方から実際の使い方までを、これを見れば全部分かるといった内容の動画が人気でした。16分ほどで少し長いんですが、視聴者数は多かったです。やっぱり動画がヒットするとそれを見て来てくれるお客さまも多いので、動画はなるべくアップしていきたいなと考えています。

WWD:動画は基本的にはヘアセットがメイン?

もるさん:そうですね。セルフヘアスタイリングやヘアアイテムの紹介、あとは見た目がキャッチーな毛穴の汚れを取るパックの紹介もやっています。キャッチ―だと見てくれる人も多いんですが、やり過ぎたら「サムネ詐欺」って言われてしまうんで注意しています。あとはお客さまもやっぱりスタイリングの方法を教えてほしいという人が多いです。あとユーチューバー同士でもコラボして、お互いのチャンネルで投稿したりもしています。

WWD:ユーチューブ以外にSNSはやっている?

もるさん:ツイッター、インスタグラム、あと最近はTikTokもやっています。ツイッターはインスタグラム、ユーチューブ、TikTokと連動させていて、主にインフォメーション的なことを拡散することが多いです。インスタグラムはお客さまとの画像やプライベートなことをアップしています。今はユーチューブが集客のメインですが、インスタグラムではまだまだ伸ばせる可能性はあるなと感じています。

WWD:今後の目標は?

もるさん:美容師としては売り上げをもっと伸ばしていきたいし、ユーチューバーとしても登録者数100万は目指したいです。

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