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年間売り上げ1億円、月間最高売り上げ1300万円 「アフロート」のNo.1美容師・伊輪宣幸が語る“売れる秘訣”

 「WWDビューティ」2019年9月26日号に登場した人気美容師の伊輪宣幸「アフロート ジャパン」トップスタイリストは、月間最高売り上げ1300万円、個人年間総売り上げ1億円を達成するなど、日本でもトップクラスの売り上げを誇る。「売り上げは一番のモチベーション」と語るほど、そこへのこだわりは強い。そんな伊輪トップスタイリストに売り上げを伸ばす秘訣を聞いた。

WWD:伊輪さんの売り上げは日本でもトップクラス。売り上げを伸ばすために心掛けていることは?

伊輪宣幸(以下、伊輪):“その時代にあった一番の集客方法を徹底的にやること”です。僕がスタイリストになった時はウェブサイトの「らしさ」が流行っていて、そこでどんなヘアスタイルを打ち出したら集客できるかを徹底的に分析しました。そして、「らしさ」の次に「ホットペッパービューティー」がきて、今はインスタグラムがトレンドとなっています。それぞれのメディアでどういった打ち出しをすれば、集客につながるかを考えています。

美容師は技術やヘアデザインを一番に考えがちですが、売り上げを伸ばしたいのであれば、まずは集客の意識が一番必要だと思います。ヘアデザインがうまくても、技術があっても、集客できない人もいる。売り上げを伸ばすために何が重要かを考えたら、一番は集客方法で、どうやったらお客さまに来てもらえるか、それを徹底的に考えること。それで技術力も高くて、接客も上手だったら絶対に売り上げは伸びると思います。

WWD:伊輪さんはそれぞれのメディアでどういったスタイルを打ち出してきた?

伊輪:僕が得意なスタイルはショートヘア、SNSやウェブで打ち出すスタイルも、来店するお客さまが希望するスタイルもほとんどがショートヘアです。僕がスタイリストになったときは、『アフロート』といえばミディアムやロングでフェミニンなスタイルが流行っていて、そこで勝負してもライバルが多く勝てないと思いました。だったらライバルが少ないショートを徹底的にやろうと決めました。今はインスタグラムでもショートに特化した打ち出しをしていて、独自に考案した“ミニーショート”が人気です。

WWD:打ち出しは何かに特化している方がいい?

伊輪:今は情報が多く、美容師も何かに特化した打ち出しをしないと指名に至らないです。以前は“「アフロート」にいけばかわいくなれる”だったのが、“「アフロート」の伊輪さんを指名すればかわいくなれる”になり、今は“「アフロート」の伊輪さんにショートスタイルをお願いすればかわいくなれる”まで絞られている。「この人を指名しないと希望のイメージになれない」と思わせることが大切で、何でもやりますだと今の時代売れにくくなっています。

任せられる部分は徹底的に任せる

WWD:現在、1日で何人くらいを担当するのか?

伊輪:1日40人ほどのお客さまを担当します。専属のアシスタントは5人で、かなりの部分をアシスタントに任せていますね。カットとパーマの巻き(一部)、スタイリングは僕で、それ以外はアシスタントが行います。特にヘアカラーに関してはカウンセリングから全てをカラーが得意なアシスタントが担当しているので、仕上がってから「こんな色になったんだ」と知ることもあります(笑)。接客もほとんどしません。基本的にお客さまが求めるヘアを提供することに専念していて、カット中もほとんど会話をしないし、カット時間もタイマーで計って管理しています。

WWD:接客をまったくしないというのはすごい。

伊輪:月の売り上げが500万円くらいまでは、接客にはかなり力を入れていました。カルテもしっかりと書いて、その日来店されるお客さまとどんな会話をしようかまで考えていた。でも500万円以上の売り上げを目指すと決めたら、お客さまと接する時間がない。接客はアシスタントに任せて、提供するヘアスタイルで納得してもらうようにシフトしました。それまで技術と接客の割合を5対5で考えていたのが、9対1になりました。正直それまで来てくれていたお客さまの8割ほどはいなくなったと思います。でも次のステージに行くにはそうするしかなかった。今では接客を求めず、いいヘアにしてくれることだけを求めてやってくるお客さまがほとんどです。

WWD:今後の目標は?

伊輪:月間最高売り上げ1500万円が目標です。ただ1500万円という金額にはそれほどこだわりはなく、目標を決めることで向上心が出てくることの方が重要だと考えています。これが、現状維持でいいとなったら技術もうまくならなし、SNSもそこまで力を入れなくなる。そうすると自分が衰退していってしまうんです。1500万円を目指すならもっと技術も集客もチーム力も高めていかないといけない。だから目標を立てることが必要なんです。