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破綻の米バーニーズ、ABGに売却決定で再建計画が明らかに NY旗艦店は縮小して存続

 経営破綻した米バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK以下、バーニーズ)の売却先が米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)に決定した。これに伴い、バーニーズの再建計画が徐々に明らかになってきている。

 ダニエラ・ヴィターレ(Daniella Vitale)=バーニーズ最高経営責任者は、自身が退任したことを告げるメールを11月1日付で社員に送付した。同氏はバーニーズが継続企業として売却された場合には一定額以上の特別ボーナスを受け取る予定だったが、ABGの買収案はその条件を満たしていないと見られている。

 ABGは主にバーニーズのオンラインビジネスと知的財産権に関心があり、カナダの小売り大手ハドソンズ・ベイ(HUDSONS BAY)とライセンス契約を結び、その傘下であるサックス・フィフス・アヴェニュー(SAKS FIFTH AVENUE以下、サックス)の店舗にバーニーズのインショップを構えていく考えだ。まず2019年2月にリニューアルオープンしたサックスのニューヨーク旗艦店の5階におよそ4600平方メートルの売り場を設け、来年以降にはロサンゼルス、ラスベガス、トロントなどに広げていきたいとしている。また将来的には、ロンドン、韓国、ロシアなどの百貨店にもバーニーズのインショップを展開する可能性があるという。

 バーニーズの店舗については、ニューヨーク旗艦店の売り場を4層に縮小してポップアップストアとして営業する。その際、名称を「バーニーズ ニューヨーク」とするかどうかは決定していないという。ほかにはボストン店を存続させる意向だが、その他の店舗については検討中のようだ。また再建策の一環として、ニューヨークとロサンゼルスの旗艦店を含む全5店およびアウトレット2店で在庫一掃セールを開始した。セールは20年2月ごろまで行う予定。

 なお、日本で「バーニーズ ニューヨーク」を運営するバーニーズ ジャパンはセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社で本国との資本関係はなく、直接的な影響は受けない。ABGによる買収後も、米バーニーズとセブン&アイ・ホールディングス間のライセンス契約は維持されるため、今後も変わりなく営業する。

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