ファッション

ひっそりと“買えるファッション・ウイーク”になっていた!! ファッションフリークOL「WWDジャパン」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuがリアルな目線を生かし、「このニュースからはコレが見える」という切り口でさまざまな記事につぶやきます。

今日のニュース:P.4「楽天がファッションの有識者会」

読み解きポイント「RAKUTENでSEE NOWできます(!?)ランウエイルック!」

ニュースのポイント

 2020年春夏から東京のファッションウイークのスポンサーを務める楽天が、ファッション領域強化のための有識者会を11月1日に設立する。目的はファッションアイテムに特化したサイト「Rakuten Fashion」のサイトデザインやユーザーコミュニケーションの強化。中島敏子「ギンザ(GINZA)」元編集長をエグゼクティブ ファッション クリエイティブディレクターに据え、アドバイザーに田中杏子「ヌメロ トウキョウ(NUMERO TOKYO)」編集長、スタイリストの熊谷隆志を迎えた。10月1日にはすでに中島ディレクターら監修のもと、旧「楽天ブランドアベニュー」を「Rakuten Fashion」にリニューアルし、サイトのUI/UXを刷新している。

AZUはこう読む!

 等身大OLと書いておきながら、東京の素敵なブランドを勝手に広めることを趣味にしているため、学生時代を含めると東コレに通い始めて早6年。スポンサーが変わるのを2度見届け、「自分もそろそろ新人とは名乗れないな……」と、謎の落ち着きをもって取材しています。いや、今回も新入り時代と変わらず、ひとり隅っこで笑って、泣いて、震えて感動していたのですが。

 OL連載の初回で取り上げたのが、愛すべき「東コレ」の話題でした。国内外のファッションウイークに感化され業界に飛び込んだ身としては、どんなに門前払いされても首を突っ込まないわけにはいかないのです。本当は色々めげてしまって前回で切り上げようと思っていたのですが、「スポンサーが変わるなら、きっと何か変化があるはず!」と、また区切りをつけられずに足を運んでしまいました。

 「シンプルに“買えるファッションウイーク”が見てみたい!」初回の私、こんな偉そうなことを書いています。楽天サイト内でランウエイに出た商品が買えるようになったらいいな〜と思っていたのですが、スポンサー就任からたったの2カ月半で(もちろんその前から準備があったとは思いますが)買えるサイトができている!

 リニューアルした「Rakuten Fashion」では、「スリュー(SREU)」や「バルムング(BALMUNG)」「ディスカバード(DISCOVERED)」など、東コレに参加したブランドの20年春夏アイテムの予約販売が行われています。よく見てみると、販売しているのはコレクションブランドの新作を発表直後に予約購入できるオンラインショップ「SEENOWTOKYO」でした。See Now Buy Now(シーナウバイナウ。見て、すぐ買えるコレクション)が盛り上がっていた17年に始動したサービスで、その後もファッションウイークで若手ブランドのショーや予約販売をサポートしたり、百貨店などでポップアップを開催したり、ブランドと消費者をつなぐ貴重な存在として活動しています。

 前回はSEENOWTOKYOが表立ってショーを開催していたので「今回は何もしないのかな?」と思っていたらこの形で参加していたので、「もっとメディア露出してよ〜!もったいないよ〜!」と思いました。せっかく買おうと思えば買える場所があるのに、それを買いたい人に情報として届けなくてどうする!毎度現場の苦労を知らずに書いて恐縮ですが、学生さんや熱心なファンも見にきているショー会場でチラシを配るとか、各ブランドがSNSで告知をするとか(見た限りSEENOWTOKYO以外のインスタでの告知はありませんでした)、もう少し情報拡散の面で出来ることはあったんじゃないかなと思います。そしてこれはSEENOWTOKYOが、というより「Rakuten Fashion」が告知すべき話題なのでは。もしくはファッションウイークのひとつの重要な動きとしてメディアが伝えるべきでは?

 さて、この辺りはおそらく来季に向けてガツっと改善されていくと思いますが、有識者会でどういった「サイトデザインやユーザーコミュニケーション等のさらなる強化」について議論されるのか、とても気になります。今の段階ではかなり雑誌寄りの人選で、ファッション領域としては確かに最強な雰囲気がありますが、今後はある程度ファッション業界に明るくサイトのUI/UXやウェブとリアル(店舗というより東コレといったイベント)をつなぐ設計に関しての有識者も参加するのでしょうか?楽天のプレスリリースに記載された図を見る限り、もう複数人登用されそうな感じですが……。

Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne

最新号紹介

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「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

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