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2020年春夏NYコレハイライトVol.3 NYコレ中盤3日目の3ブランドをプレイバック

 2020年春夏ニューヨーク・コレクションの折り返し、3日目の3ブランドをプレイバックする。

シエス マルジャン
(SIES MARJAN)

DESIGNER/サンダー・ラック(Sander Lak)

 メイクアップやネイルポリッシュからインスピレーションを受けたカラーパレットには、鮮やかなレッドやイエロー、エメラルドグリーンが登場。テーマは「アイロニーや悪趣味、リアリティー番組、風刺などを批判し、ゆっくり時間をかけて自分らしさを発見することの美しさを捉えた」と話すサンダー・ラック。そんな思いを込めた洋服は、シルクをドレーピングしたドレスやテーラードデニムなど、ラグジュアリーなムードが漂う。今回はクロコダイル柄をさまざまな素材にエンボス加工を施したピースも多出。サテンやシルクはネイビーやアプリコットなどの落ち着いたカラーでそろえ、光沢感のあるレザーはレッドに染めることによりリップグロスをイメージ。得意とする色とドレーピングは健在だったが、今季は少しクチュールテイストは薄くなり、シンプルなピースが多かった。

パイヤー モス(PYER MOSS)

DESIGNER/カービー・ジーン・レイモンド(Kerby Jean-Raymond)

 黒人デザイナーのカービーは、歴史的に無視されてきた黒人にスポットライトを当て、“抹殺された黒人の歴史を取り戻す”ことを目的にコレクションを過去2シーズンに渡り作ってきた。その3部作の最終編だった今季は、ロック音楽の元祖と言われる黒人女性アーティストのシスター・ロゼッタ・サープにオマージュを捧げ、約3000人を収容するブルックリンのキングスシアターで開催した。聖歌隊が歴代の黒人ミュージシャンの有名曲を歌う中をモデルが歩き、まるで教会の日曜礼拝の中にファッションショーがあるかのような演出。ワイドショルダーのジャケットやフレアパンツなど、80年代を連想させるレトロなスタイルに、ストリートのテイストをミックスして現代風にアップデートした。さらに後半のルックはカービーがアーティスティック・ディレクターを務める「リーボック」とのコラボアイテムを連発。ロゴ入りのトラックパンツやレギンスなどのスポーツウエアにオーバーサイズのジャケットやシースルートップスを合わせたハイとローファッションの掛け合わせを提案した。

プラバル グルン
(PRABAL GURUNG)

DESIGNER/プラバル グルン

 アメリカらしいビューティ・ページェント、いわゆるミスコンに焦点を当てた。大きなパフスリーブ、真紅のバラプリント、パワフルなジャケット、フェザーをふんだんにあしらったイヴニングなど、ミスコン決勝戦さながらのスタイルにダイバーシティー(多様性)のアイデアをプラスする。

 ダイバーシティーを表現するのは、色が混じり合うタイダイ、素材と色のハイブリッド、水着&パレオにジャケットというオン・オフを横断するスタイリング、それに花火のモチーフ。花火は、打ち上がってからわずか数秒で色を変える。さまざまな色が1つの花火に詰まっているのが、ダイバーシティーなマインドに通じるという解釈だ。