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「O2Oの先に光るのは、『人の力』」 ファッションフリークOL「WWDジャパン」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuのリアルな目線を生かした「このニュースからはコレが見える」という切り口で、さまざまな記事につぶやきを添えます。

今日のニュース:P.8「セレクト最大手の基幹事業を支える2本柱」

読み解きポイント「ECの完全自前化で期待されることは?」

ニュースのポイント

 デジタル化や人材不足など、解決すべき課題が山積みのファッション業界の中で、堅調なのが有力セレクトショップだ。セレクト最大手のユナイテッドアローズはスモールビジネスの拡大、自社ECの自前化やブランド・事業群の再編などで成果を挙げている。

Azuはこう読む!

 ユナイテッドアローズは9月から、自社ECの運営をZOZOから自社主導に切り替えるということで、これからますますリアル店舗とECの互換性が高まりそうな予感。「オンラインとオフラインをつなぐ」はどの企業も提唱し始めてきた感がありますが、そもそも「つなぐ」ってなんでしょう?

 在庫の共有?運営元の一元化?やらならければいけないことは色々ありますが、最も肝心なのは「顧客・購買データの共有」です。本紙でもUAのキーマンが「一物二価はもう通らない」と語っているように、スマホさえあれば消費者は店頭とECを並列して見ることができるので、感覚的にはオンライン/オフラインの差はないようなもの。今すぐ欲しかったら店頭で買うし、綺麗な状態で欲しかったらECで買うし、めちゃくちゃ気持ち良い接客を受けたら店頭で買うし、購買手段をその時々の都合の良い方に合わせて変えているだけです。

 EC自前化の最大のメリットは、全データを手中に納められること。例えば店頭/ECどちらも活用する顧客に対してはECの閲覧履歴やお気に入りから「店頭接客だけでは掴み切れなかった趣味志向」を読み取って店頭で生かしたり、ECでしか買わないユーザーに対しては閲覧状況から好みを予測し「同じような好みを持つ実店舗ユーザーが信頼している販売員がいる最寄りの店舗」をレコメンドする、とか。できるかわからないですけど(笑)。

 こうしたことが「オンラインとオフラインをつなぐ」結果実現するようになれば、販売員に求められるのはSNSの活用といったデジタルコミュニケーション能力だけではなく、データの分析力と接客スキルを良い塩梅で掛け合わせるセンスになるのではないでしょうか。データの共有が進むと各ブランドごとにEC、店頭の役割がはっきりしてきます。そこから先は、インターネットでは絶対に再現し得ない「人の力」が光ってくるのだと思います。

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Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne

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「WWDジャパン」9月21日号は、「2020年春夏、有力店で売れたもの」特集です。WWDで毎シーズン恒例となっている有力店の商況調査ですが、コロナ禍に見舞われた今春夏は、多くの商業施設が営業を再開した6~7月の期間で消費動向や好調なブランドを調査しました。化粧品、特選、婦人服、紳士服などの9つのカテゴリー別に各店のデータをまとめています。コロナで大苦戦という声が大半を占めると思いきや、こと特選カテ…

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