ビジネス

UAの4月度は15カ月振りに前年割れ ユニクロ、良品計画、しまむらも低気温で苦戦

 
 大手SPA、セレクトショップ、専門店の2019年4月の売上高(既存店ベース)は、月上旬の低気温によって苦戦したという声が目立つ。下旬は盛り返すも、大型連休の前半は再び天候不順で低迷したという声が聞かれた。MD刷新効果によって、ウィメンズを中心にこの間好調が続いていたユナイテッドアローズ(UA)も15カ月振りに前年実績を割り込んだ。

 UAの小売りとECの既存店売上高は同1.2%減。既存店売り上げが前年を割り込むのは18年1月以来。低気温が響いたことに加え、メンズのビジネス衣料の落ち込みが全体の足を引っ張った。ウィメンズはメンズに比べると好調が続いているという。低気温でアウターが売れたことで客単価は同2.5%増だったが、客数は同4.8%減だった。

 ユニクロの国内既存店とECの合計売上高は、前年同月比1.7%減だった。前年4月が一昨年に比べて10.0%増だったことを加味すれば比較的健闘はしているが、「特に前半の低気温によって夏物の動きが鈍かった」(広報担当者)。ただし、客数は同0.7%増と前年実績を超えている。「大型連休前から気温が上がり、連休中も集客があった」という。客単価は引き続きウィメンズのレギンスやイージーパンツなど、比較的低価格な商品が売れ筋となったことで同2.4%減だった。

 「無印良品」を展開する良品計画の直営既存店売り上げは同0.5%減。衣服・雑貨カテゴリーの売り上げも同0.5%減で、「月前半の低気温で春物の動きが鈍かった」(広報担当者)という。強化策が続く食品は同16.3%増、生活雑貨は引き続き同3.1%減と苦戦傾向だ。大型連休は5月に入ってから好調だったというが、4月は天候不順が響いた。4月4日に開業した世界旗艦店の「無印良品 銀座」は、「客数、売り上げ共に想定を超えており、かなり好調」という。

 しまむらの主力である「ファッションセンターしまむら」の既存店売上高は、同11.1%と大幅減で苦戦が続いている。前年は一昨年に対し1.4%増だった。客数は同7.9%減、客単価は同2.0%減。低気温による夏物不振が響いた。

 アダストリアの既存店売上高は同11.0%増。前年4月が一昨年に対して10.6%減と大きく落としており、その分伸ばしたともいえるが、「社内の想定予算は超えており悪くない結果だった」と広報担当者。「春物から初夏物が順当に売れ、値引きも抑制できた」という。ブランド別では、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ニコアンド(NIKO AND...)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「ジーナシス(JEANASIS)」といった基幹ブランドが全般的に好調だった。

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