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日本で世界先行発売の「ジバンシィ エッセンシャルズ」 CEOが戦略を語る

 「ジバンシィ(GIVENCHY)」のカプセルコレクション「ジバンシィ エッセンシャルズ(GIVENCHY ESSENTIALS)」の第3弾が9月5日に、世界に先駆けて伊勢丹新宿本店で発売された。2016年に日本限定として始まった同コレクションは、回を追うごとに販路を拡大。現在は伊勢丹新宿本店だけでなく阪急うめだ本店や中国でも展開する。17年5月にアーティスティック・ディレクターに就任したクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)が手掛ける初の「ジバンシィ エッセンシャルズ」はどう進化したのか?ジバンシィのフィリップ・フォルトゥナト(Philippe Fortunato)最高経営責任者(CEO)に聞いた。

WWD:あらためて、「ジバンシィ エッセンシャルズ」の役割は?

フィリップ・フォルトゥナト=ジバンシィCEO(以下、フォルトゥナト):「ジバンシィ エッセンシャルズ(以下、エッセンシャルズ)」は伊勢丹新宿本店と築いた強固な関係から生まれたコレクションだ。「ジバンシィ」の根幹に立ち返り、ブランドのアイデンティティーをベースに、日本市場を意識したアレンジを加えている。第3弾となる今回は、「エッセンシャルズ」を初めて手掛けるクレア・ワイト・ケラー=アーティスティック・ディレクターが彼女自身の目線でブランドの根幹を表現した。18-19年秋冬コレクションを起点に考えたようで、日本市場に適した内容だと思っている。

WWD:「エッセンシャルズ」の売れ筋アイテムは?

フォルトゥナト:17年に発売した第2弾ではレザーグッズが好調に動いた。今回もレザーグッズには力を注いでおり、クレアが初めて手掛けたバッグ“GV3”の日本限定カラーも用意した。

WWD:「エッセンシャルズ」の位置付けは?

フォルトゥナト:特定のシーズンの特定の市場ニーズに応えるためのコレクションだが、タイムレスで一年中着られることも意識している。そういう意味では消費者がデイリーに着られるアイテムと言えるだろう。

WWD:「エッセンシャルズ」は1つの売り場でメンズとウィメンズを展開しているが、そのメリットは?

フォルトゥナト:「ジバンシィ」にとって、ビジネスにおいてもクリエイションの観点からもメンズとウィメンズは等しく重要だ。「エッセンシャルズ」は特にそれを体現していると思う。メンズもウィメンズもトータルコーディネートができるラインアップを意識している。さらにはジェンダーの区別なく互いの領域で買い物を楽しんでほしいし、実際、「ジバンシィ」ではよくある光景だ。

WWD:2016年は日本限定だった「エッセンシャルズ」だが、昨年は中国へ販路を拡大した。今年の戦略は?

フォルトゥナト:日本での先行発売が落ち着いた後は、中国のエクスクルーシブパートナーと展開する。さらにその後は欧州を中心に販路を広げていきたい。私もクレアも最適な場所とタイミングを計っている。また、ブランドとしてオムニチャネルを推進しているから、欧州で展開が始まり次第、オンラインでも販売していく。

WWD:年内のビッグニュースは?

フォルトゥナト:今年はクレアが考える“メゾンが進むべき方向”を示した年で、ブランドに対する彼女の理想を形にして発信することが目標だった。“理想を形にする”という部分は、明確かつパワフルに実行できたと思う。次はそれを市場に落とし込むフェーズで年末にオープンするロンドン初の大型旗艦店もそのアウトプットの1つだ。彼女はよく冗談めいて「Chic is the new cool(シックは次のクール)」と言うけれど、彼女は洗練されてタイムレスが詰まったエレガントなラインを描くことができる人物だと強く信じている。

WWD:日本市場についてどう分析する?

フォルトゥナト:日本はとても重要な市場だ。クレアと彼女のチームは日本がとても好きで、日本のカルチャーに多くインスピレーションを得ている。クレアが「ジバンシィ」に来て初めて公式に訪れた国が日本であることからも、重要度の高さを分かってもらえるだろう。今後も日本でさらに存在感を高められるよう成長を続ける。また、「ジバンシィ」は娘、母、祖母の3世代が着たい服を提供できるブランドだと自負しており、この点も日本における成功の可能性を高めていると考える。