ビジネス

アダストリア3~8月期は営業利益50%減 値引き販売が響く

 アダストリア(ADASTRIA)の2017年3~8月期決算は、売上高が前年同期比10.3%増の1077億円、本業のもうけを示す営業利益が同49.9%減の40億円、経常利益が同48.5%減の41億円だった。増収要因は、ライフスタイル業態の「ニコアンド(NIKO AND...)」「スタディオクリップ(STUDIO CLIP)」「ベイフロー(BAYFLOW)」が好調だったことに加え、当期から「ページボーイ(PAGEBOY)」のアリシアと米アパレルのベルベットをグループ化したことなどによる。一方で、天候不順の影響やトレンド予測が外れた「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」で夏物の値引き販売が拡大した。粗利益率は55.8%と2.1ポイント悪化した。

 この結果を受け、18年2月期の連結業績予想を下方修正した。売上高2305億円(従来予想は2330億円)、営業利益が135億円(同150億円)、経常利益が135億円(同149億円)、純利益が110億円(同119億円)と予想する。

 福田三千男・会長兼最高経営責任者(CEO)は、「今のマーケットでは、ブランド過多や供給過多により消費者に伝わらない価値が生まれている。“新しい価値の創造”のために、売るモノを変えなければならない。そこで、店舗拡大に伴い生産性を上げること、海外事業の強化、新規事業の展開と新たな施策を打つ」と話す。生産に関しては、商品企画や情報発信機能を強化するR&D室を1年前に設置した。その強みを生かし、同社初となる全18ブランド横断素材キャンペーンを秋物のコーデュロイで実施している。

 海外事業に関しては、韓国や台湾を筆頭に、アジア各国で日本のライフスタイルが受け入れられている「ニコアンド」を積極的に展開する。また、「ライフスタイル業態が好調なため今後、服+アルファの“非アパレル”を増やすことが必要」と、化粧品市場の好調などを受け、“女性をきれいにする商材”として、来春からコスメやジュエリー、スポーツを切り口にしたインナーを展開する。コスメとジュエリーは全ブランドで取り扱いを行い、さらに自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」の会員600万人に向けて、積極的に認知拡大を図る。また、40~50代女性をターゲットにした新ブランドも展開する予定だ。

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