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オンワードの海外戦略、カギを握るのは「白いアザラシ」?

オンワードホールディングスの2027年2月期第1四半期(26年3〜5月)連結業績は、売上高が前年同期比5.5%増の634億6600万円、営業利益が同5.5%増の56億4700万円と、引き続き好調を維持した。国内では「アンフィーロ(UNFILO)」など戦略強化ブランドが業績をけん引する一方、海外では台湾や中国を攻める「ウィゴー(WEGO)」、米国で存在感拡大を目指す「J.プレス(J.PRESS)」とともに、旗手となるポテンシャルを秘めるのはグループ秘蔵のキャラクターIP「しろたん」。IPビジネスが世界的潮流となっている今、伸びしろはグローバルに広がっている。

今期から海外展開を本格化している「ウィゴー」は、2030年度までに台湾で20店舗体制を構築する計画だ。5月末に台湾の自社ECサイトを開設し、台北市内の誠品生活武昌店に台湾1号店を出店した。6月末までの店舗とECの合計売上高は計画比約4.4倍と好調に進捗しており、今期中に台北市内の路面旗艦店を含む3店舗を追加出店し4店舗体制とする。中国では淘宝網(タオバオ)と天猫(ティーモール)でのEC展開に続き、年内に上海中心部に路面旗艦店をオープンし、ECとの相乗効果を狙う。決算説明会で保元道宣社長は「日本のティーンエイジャーのカルチャーを一緒に生み出すマーケティング力が『ウィゴー』の強み。そこに引かれる同世代の顧客が台湾や中国に多くいることが、スムーズにスタートできている背景」と説明した。

「J.プレス」の米国事業は、第1四半期売上高が前年同期比82.5%増と大きく伸長し、黒字化した。25年9月にクリエイティブディレクター兼プレジデントに就任したジャック・カールソン(Jack Carlson)の下、ECサイトの改善やデジタルマーケティングが奏功し、EC主導で幅広い世代の新規顧客を獲得している。今秋にはニューヨークとワシントンDCの既存店を目抜き通りに移設しリニューアルオープンするほか、ボストンやシカゴ、サンフランシスコなど主要都市への出店の検討やニューヨーク2号店の物件調査も並行して進める。2030年度までに全米で10〜20店舗を出店し、オンライン5割強、残りを路面直営の基幹店とする売上構成を想定する。

グループ会社のクリエイティブヨーコが展開し、熱心なファンを抱えるキャラクター「しろたん」は、10月からの地上波アニメの放送(テレビ朝日)をきっかけにビジネスとしてスケールを狙う。「しろたん」は同社が1999年から自社IPとして育ててきたタテゴトアザラシのキャラクターだ。6月にはサンリオが主催する「サンリオキャラクター大賞」のパートナー部門で、初エントリーながら投票で第1位を獲得した。

同社の第1四半期売上高は前年同期比6.5%増の16億9800万円で、うち「しろたん」事業は物販事業とライセンス事業を中心に同4.9%増。現状の売上高としては限定的であるものの、海外からの注目度・知名度は高まっている。6月に東京ビッグサイトで開催された「ライセンシングジャパン」では、しろたんブースへの来訪社数が前年比約40%増となり、10を超える国・地域から約60社が訪れた。アニメ放送開始に合わせてテレビ朝日と共同で海外展開のパートナー選定を進めており、秋から物販・ライセンス両事業の本格的な拡大を図る。

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