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西武とヨドバシ 共存共栄で「池袋の逆襲」なるか

ヨドバシホールディングス(HD)は、池袋駅東口に家電量販店と商業施設を一体化した複合施設「Yodobashi-Ikebukuro(ヨドバシ池袋)」をあす30日に開業する。同社は2023年に西武池袋本店が入っていた巨大な駅ビルの土地・建物を取得。オーナーとしてビルの南側半分にテナントとして西武池袋本店を入れ、北側半分に自ら出店した。対照的な両店は共存共栄できるのか。

ヨドバシカメラ社長「西武と手を取り合いたい」

「西武池袋本店と手を取り合い、これまでにない賑わいを作りたい」。ヨドバシカメラの藤沢和則社長は29日の記者会見でそう述べた。

ヨドバシの池袋出店は、近隣のビックカメラやヤマダ電機との家電商戦激化という側面だけでなく、百貨店の西武池袋本店との共存共栄という側面でも注目を集める。そごう・西武が現在の親会社である米投資会社フォートレス・インベストメント・グループに売却される際、旗艦店である西武池袋本店の売り場を半減し、そのスペースにヨドバシカメラを入れる計画が激しい物議を呼んだ。事業継続や雇用維持を懸念したそごう・西武労組による前代未聞のストライキにまで発展した。

そうした経緯からヨドバシと百貨店が共存共栄した店舗をいかに作れるかが、焦点の一つだった。

西武池袋本店は縮小に伴い、高級化路線に舵を切る。商品カテゴリーをラグジュアリーブランド、化粧品、食品の3分野に集約した上で、高級感のある売り場へと大改装を進めた。外商を中心に国内外の富裕層を呼び込む。一方、ヨドバシカメラは関東最大級の売り場面積(3.3万平方メートル)を生かし、生活家電、カメラ、テレビ、パソコン、スマートフォンなど、圧倒的な商品量で幅広い客を集める。またドイツ製の冷蔵庫やカメラなど既存店では手薄な高級品を充実させた。百貨店の上顧客を意識した品ぞろえだ。

西武池袋本店の全面開業は年内?

ヨドバシ池袋と西武池袋本店は8フロアで連結する。池袋店の店長である池島政広ヨドバシカメラ常務取締役は「(案内表示で)百貨店の入り口をわかりやすく伝わるようにした」「百貨店と一緒にお客さまを共有していきたい」と説明する。それでも家電量販店と百貨店では、売り場の世界観がだいぶ異なるため、基本的には壁で区切られている。黒いガラスの自動ドアの向こう側に百貨店がある。互いの売り場から隣の売り場は見えないつくりだ。

西武もヨドバシも当初は25年夏開業を目指していたが、内装工事が大幅に遅れた。1940年に完成した古いビルのため、老朽化している上に詳細な設計図が紛失していた。また改装や増床を繰り返したことで配線などが複雑化していたことも響いた。昨年夏から順次オープンしていった西武は現在も2割が工事中で、全面開業は年内と言われている。

西武池袋本店は5月から「池袋の逆襲」と銘打った広告キャンペーンを実施中だ。グランドリニューアルオープンを告知する広告である。真っ赤なドレスを着たアンバサダーの菜々緒が、同店の前に立つビジュアルはなかなかインパクトがある。「逆襲」というコピーは、これまでのさまざまな経緯を踏まえた上での覚悟の表明である。

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