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米アパレル会社が「リー」を売却へ 26年中の合意を目指し競争入札を開始

米アパレル会社コントア・ブランズ(KONTOOR BRANDS)は5月7日、傘下に持つデニムブランド「リー(LEE)」を売却する意向であることを発表した。すでに競争入札の手続きを開始し、複数の企業が関心を示しているという。同社は2026年中に売却の最終合意に至ることを目指しており、同日に発表した26年1〜3月期(第1四半期)決算から「リー」事業を非継続事業として計上している。

「リー」は1889年、米カンザス州で食品や雑貨の卸売業としてスタートし、1911年からオーバーオールの製造を開始。その後、自動車整備工向けのワークウエアやカウボーイパンツ“101”、デニムジャケットなどが人気を博し世界的な成長を遂げ、左綾デニムの使用やジップフライの導入などで知られている。69年にVFコーポレーション(VF CORPORATION)が買収。同社は86年、「ラングラー(WRANGLER)」などを擁するブルーベル・ホールディング(BLUE BELL HOLDING)を買収して本格的にジーンズ事業に参入した。しかし、2000年代以降に傘下に収めた「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」などのブランドを擁するアウトドアおよびアクティブ部門が売り上げの中心となったことから、18年にジーンズ事業を分離した新会社コントア・ブランズを設立。新会社は19年5月に上場し、「リー」と「ラングラー」のほかに「ムストー(MUSTO)」や25年に買収した「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」を保有している。

「リー」はここ数年、業績低迷が続いており、再建のためグローバルなマーケティングキャンペーンのほか、「ディーゼル(DIESEL)」や「ポール・スミス(PAUL SMITH)」などとのコラボレーションを行ったものの、芳しい結果は得られなかったという。

なお、日本には1972年に上陸。86年にエドウイン(EDWIN)がリー・ジャパンを子会社化し、製造や販売などを手掛けている。

今後は「ラングラー」などの成長ブランドにリソースを集中

コントア・ブランズの2026年1~3月期決算は、「リー」を除いた継続事業での売上高が前年同期比45.0%増の6億1332万ドル(約956億円)、純利益はおよそ6倍の同495.6%増の6103万ドル(約95億円)だった。ブランド別での売り上げを見ると、主軸の「ラングラー」は同3.7%増の4億3583万ドル(約679億円)、「ヘリーハンセン」は見積もりベースで同16%増の1億6548万ドル(約258億円)だった。非継続事業も含めた全体の売上高は同29.7%増の8億761万ドル(約1259億円)で、「リー」の売り上げは同2.8%減の1億9428万ドル(約303億円)だった。

同社のスコット・バクスター(Scott Baxter)会長兼最高経営責任者兼社長は、「『リー』を売却することで、より持続的かつ力強い成長が見込まれる『ラングラー』や『ヘリーハンセン』にリソースを集中することができる。これにより当社のさらなる成長が期待でき、株主利益もより最大化できるだろう」と語った。

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