「無印良品」を運営する良品計画は、パリに旗艦店を2026年秋または冬に出店する。ショッピングストリートのリボリ通り沿いの路面店で、面積は欧州最大となる600坪。「無印良品」の世界観を表現しながらも、パリの街並みや建物に調和する旗艦店を作る。欧州での事業拡大の戦略拠点と位置付ける。
25年8月期時点では同社は国内に683店舗、海外に729店舗を展開しているが、海外出店の中心は東アジアおよび東南アジアであり、欧州は32店舗に過ぎない。欧州には1991年にロンドン、98年にパリに出店するなど、早くから進出したものの、長らく不振に陥っていた。不採算店舗の整理にメドをつけて、今期(26年8月期)から出店再開のフェーズに入る。
日本で力を入れてきた600坪の店舗フォーマットをパリの一等地に移植し、欧州全体に広げる。清水智社長は「パリの旗艦店出店を機に、欧州を再成長させる」と話す。
東南アジアでも旗艦店戦略を進める。タイのバンコクには988坪の旗艦店を11月28日に開く。ベトナムのホーチミンでは905坪の旗艦店を年内に出す。いずれも両国で最大店舗になる。