
I-neの2025年1〜6月期連結決算は、売上高が前年同期比9.9%増の223億円、営業利益が同17.0%減の16億円、経常利益が同25.9%減の15億円、純利益が同25.6%減の9億円だった。主力のヘアケアは、中国市場からの撤退や主力ブランド「ヨル(YOLU)」のリニューアル後の浸透に課題を残し減収。一方で、スキンケアなどそのほかカテゴリーが好調に推移し、全体では増収だった。利益面では、24年に買収したトゥヴェールと、東亜産業子会社TTradingののれん償却費が重荷となった。
カテゴリー別では、主力のヘアケアは同10.8%減の126億円だった。中国市場からの撤退や、4月に刷新した「ヨル」の市場浸透の遅れが影響した。一方、オンライン販売は同16.7%増と堅調に推移した。
スキンケアなどのそのほかカテゴリーは同432.7%増の43億円だった。買収したトゥヴェールの貢献が大きく、同社を除いても117.6%の伸びを記録した。「リンクフェード(WRINKFADE)」や柔軟剤ブランド「リウェア(REWEAR)」も寄与した。
美容液カテゴリーは同0.3%増の53億円だった。6000円以上の中価格帯製品の構成比を高める戦略のもと、“スムースシャインヘアアイロン”(1万3200円)がヒットし、中価格帯製品の売上高は同69.4%増と成長した。
下期は新市場の開拓にも注力する。2028〜2030年に売上高1000億円の達成を掲げる中期目標に向け、現状で6〜7割を占めるヘアケア依存を見直し、スキンケアや新カテゴリーとの比率を4対6とするポートフォリオ構築を進める。
美容家電カテゴリーでは、「サロニア」に次ぐ、美容家電新ブランドを8月末に投入する予定。第三者機関による“日本初”の認証を受けた製品を展開する。スキンケア以外の新カテゴリーからも、3〜5ブランドの立ち上げを計画している。
ヘアケアカテゴリーでは、上期の倍となる44の新製品投入を予定する。主力の「ヨル」の新製品ほか、新ブランドも展開する。
25年12月期の連結業績予想は据え置き、売上高が前年比15.5%増の520億円、営業利益は同11.1%増の50億円、経常利益が同9.4%増の50億円、純利益が同8.5%減の27億円を見込む。