ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望

「ポスト グロシエ」時代の勝ち筋はどこか

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ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、米国ビューティ市場の「ポスト グロシエ」時代の話。
(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月7日号からの抜粋です)

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール

雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任

【賢者が選んだ注目ニュース】


2025年6月、米国「グロシエ(GLOSSIER)」のV字回復をけん引したカイル・リーヒー最高経営責任者(CEO)が退任を発表した。「グロシエ」はエミリー・ワイス氏が14年に創業したD2Cブランド。ピンクを基調とした体験重視の旗艦店を18年にオープンして以降、ブランドロゴ入りのスエットを着て行列に並ぶ熱狂的なファンの存在で知られる。ユーザーとの共創でヘルシーなスキンケアを提唱し、当時ミレニアル世代の絶大な支持を得た。

同社はパンデミックによる業績悪化を経験し、リーヒーCEOのリーダーシップで黒字化を果たした。現在は時代を超えて愛される「次世代のモダンレガシーブランド」を掲げている。つまり、熱狂を生みだした新興ブランドから100年続くブランドへの進化を目指しているのだ。同時期に創業した「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」や09年創業の「タッチャ(TATCHA)」なども同様の路線を目指している。

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