ファーストリテイリングは、連結子会社であるファーストリテイリング フランス(FAST RETAILING FRANS S.A.S.)が現地時間6月20日に、パリ商業裁判所に法的再生手続きの申し立てを行ったと発表した。ファーストリテイリング フランスはウィメンズのカジュアルウエア「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」とランジェリー「プリンセス タム・タム(PRINCESS TAM TAM)」を運営している。
同申し立てにより、「コントワー・デ・コトニエ」と「プリンセス タム・タム」の「事業再生計画を進め、財務基盤を安定化し、事業の持続的な成長を確立することを目指す」(発表リリースから)。両ブランドにつき、「客の需要の変化に対応して店舗網を刷新し、小型店舗で接客販売する旧来型事業から、客に新しい購買体験を提供できる事業への変革を実行する」。
法的再生により、「主要都市への店舗網の集約や両ブランドを同一店舗で販売するなどの事業構造改革を加速する。これにより、ランジェリーからカジュアルウエアまで、高品質・適正価格の“フレンチ・ワードローブ”コレクションを、ワンストップで、より便利かつ快適に購入できる業態に転換していく」。
なお、こうした申し立ては「迅速な店舗網の縮小に必要となるフランス法に規定された手続きであり、一時的に事業環境が悪化しているものの、再生が可能と判断された企業が申請できるもの」と説明する。
ファーストリテイリングは2005年に「コントワー・デ・コトニエ」事業を、06年に「プリンセス タム・タム」事業を買収。近年は、「ユニクロ(UNIQLO)」が両ブランドとのコラボ商品を、それぞれのインライン商品よりも買いやすい「ユニクロ」価格で企画し、認知向上につなげると同時にテストマーケティングを行なっていた。