
「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOの2025年3月期通期決算は、商品取扱高(=GMV、その他商品取扱高を除く)が前年同期比7.0%増の5746億円、売上高が同8.2%増の2131億円、営業利益が同7.8%増の647億円、経常利益が同8.6%増の648億円、純利益が同2.3%増の453億円だった。配当は上期が53円、下期が54円、合計107円で配当性向は70.1%。同社は配当性向80%を目安としており、5月1日から9月1日まで100億円、または1000万株を上限とする自己株買いを行う。
GMV対比の粗利率は34.5%で、前期比0.4ポイント改善した。販管費は0.3ポイント悪化の23.2%。1〜3月のセールが振るわず、広告費を積み増したことで同期間の営業利益は9.6%減と減益となった。
主力の「ゾゾタウン」事業のGMVは同5.9%増の4919億円、LINEヤフーコマースが同20.6%増の696億円、広告事業の売上高が同15.1%増の112億円だった。ドラバラ系のアイテム拡充が進むZOZOコスメのGMVは、同30%増の147億円と好調だった。
商品単価及び出荷単価は、物価高の影響を受け、じわりと上昇している。商品単価は前年同期比ベースで3四半期連続で前年を上回っており、直近の4Qでは前年同期比で0.9%増の4038円。出荷単価は23年3月期の第1四半期以来、12四半期連続で前年同期比ベースで増加を続けている。
26年3月期の見通しは、GMV(その他商品取扱高を除く)が前期比1.5%増の6034億円、売上高が同5.1%増の2241億円、営業利益が同7.8%増の698億円、経常利益が同7.6%増の698億円、純利益が同7.0%増の485億円だった。英Lyst買収に伴い、今期からEBITDAを開示し、同項目は10.2%増の769億円、EBITDAマージンは12.7%になる。なお、いずれも4月に買収を発表した英Lystの影響は精査中で業績に反映していない。