中国政府による自国民への日本渡航の自粛呼びかけに伴い、現地航空会社が日本行き航空便を減便、日本の大手百貨店へのマイナス影響が顕在化している。大手百貨店4社(三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店)の2025年12月度売上高速報は、免税売上高の減少が重荷となり、高島屋を除く3社が前年実績を割り込む結果となった。
日経新聞の報道によると、12月に中国から日本へ運航予定だった5548便のうち、少なくともその16%に当たる904便以上が運休した。
各百貨店の12月度売上高は、三越伊勢丹が前年同月比0.5%減、高島屋が同4.1%増、大丸松坂屋百貨店が同0.9%減、阪急阪神百貨店が同3.9%減となった。そのうち免税売上高が軒並み減少しており、三越伊勢丹の免税売上高は同14.2%減、高島屋が同11.1%減、大丸松坂屋百貨店が同16.6%減、阪急阪神百貨店は中国向け売上が4割減となり、免税売上高も前年割れとなった。
特にインバウンド比率の高い都心店で影響が大きく、免税売上が同20.1%減 となった三越銀座店は、館全体でも同3.0%の減収となった。大丸心斎橋店は館全体で同6.4%減収、阪急本店も同6.7%の減収だった。
国内客需要は底堅く
一方、日本人売上高は比較的堅調で、気温の低下に伴う秋冬衣料の動きが活発化したほか、ホリデーシーズンを見据えた食品やギフト需要なども高まった。三越伊勢丹は国内客売上高が前年同月比1.6%増。伊勢丹新宿本店は免税売上高が同15.2%減 だったが、国内客が同7.3%増 と健闘して補い、館全体では同3.1%の増収を確保した。「国内顧客は引き続き当社とつながりの深い識別顧客(カード会員など)がけん引した」(三越伊勢丹)。国内客に関しては、高島屋も全体で同6.0%増、大丸松坂屋百貨店も同1.7%増 と底堅さを見せている。