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大手百貨店4社、インバウンド売上高が軒並み2ケタ増 中国の国慶節が追い風

百貨店大手4社(三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店)の10月度売上高は、全社が前年同月を上回った。中国の大型連休である国慶節(10月1〜7日)に訪日客が増え、免税売上高は各社が2ケタ増となった。気温の低下により秋冬衣料品も動いたことで、国内客需要も堅調に推移した。

三越伊勢丹グループの百貨店は前年同月比4.3%増。免税売上高は全国既存店で同3.0%増、地方店に限れば同13.9%増と、回復が鮮明だ。店舗別では、旗艦の三越日本橋本店が13.1%増と大幅に伸びた。高額品の購入が活発で、宝飾・貴金属は前年を約2割上回った。伊勢丹新宿本店は同4.8%増、三越銀座店は同5.7%増で、いずれも秋冬物の立ち上がりが好調だった。

高島屋は前年同月比8.3%増。免税売上が同15.4%増とけん引し、免税を除いた売り上げも同7.2%増だった。大阪店が同12.2%増、玉川店が同15.8%増。国慶節の集客効果に加え、婦人服や紳士服、ラグジュアリーブランド、化粧品などが幅広く好調だった。

大丸松坂屋百貨店は前年同月比8.2%増、免税売上は同18.9%増。大丸心斎橋店と松坂屋名古屋店がともに2ケタ増と勢いがあった。松坂屋名古屋店は改装効果が継続し、秋冬物衣料に加えて外商も堅調だった。訪日客による宝飾や化粧品、IPコンテンツ関連の購買も売り上げを押し上げた。

阪急阪神百貨店は前年同月比5.0%増。改装中の阪急本店は売り場閉鎖の影響が残るものの同4.9%増、免税売上は同約1割増と好調で、店舗売上高は10月として過去最高を更新した。阪神梅田本店は改装効果と専門店導入が奏功し、前年の売り上げを約1割上回った。英国フェアも盛況で、SNS販促による若年層の来店増がみられた。

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