阪急阪神百貨店は26日、阪急うめだ本店で改装工事中の5・6階を新コンセプトフロア「HUNKYU LUXURY」として来年3月20日オープンすると発表した。これまで特選が集積されていた5階に加えて、婦人服が中心だった6階にもラグジュアリーブランドの大型店を入れる。特に「ルイ・ヴィトン」「シャネル」は5・6階の2フロアのメゾネットの旗艦店になり、2階にあった「エルメス」は6階に移設して国内最大規模に増床する。特選の圧倒的な品ぞろえとサービスで国内外の富裕層を集客する。
いわゆる特選売り場は改装前の1.6倍の1万3246平方メートルに増床され、ブランド数は67になる。ファッションを中心にした「インターナショナルブティックス」、宝飾品の「ジュエリーギャラリー」、時計の「ウオッチギャラリー」の3つのゾーンで構成する。
上記の3ブランドは他店と差別化すべく阪急ならではの大型店にする。「ルイ・ヴィトン」はテーブルウエアをはじめとするホームコレクションなど、ライフスタイル領域を拡充する。「シャネル」はファッションとジュエリーが一体化した新しい売り場になる。「エルメス」もファッションからホームコレクションまで幅広くそろえる。それぞれがVIPルームを設け、上顧客を手厚くもてなす。
ダニエル・ローズベリーがアーティスティックディレクターを務める「スキャパレリ」が来年上期に日本初上陸する。パリの高級レザーブランド「レトランジュ」も日本初出店となる。京都の280年以上の歴史を持つ帯の老舗「誉田屋源兵衛(ごんだやげんべい)」も出店する。また買い物の合間に利用できるカフェやダイニングも充実させた。「アランデュカス」「ブルガリ・イルカフェ」が入る。
今回の阪急うめだ本店の改装は2012年に建て替え開業して以来の大規模なものとなる。約120億円を投じ、MD、サービス、環境全てのおいて突き抜けた“グローバルデパートメントストア”を目指す。24年度に阪急本店(阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪)の売上高は3653億円だったが、26年度には4000億円の大台に乗せる計画だ。