ファッション

2024年度「LVMHプライズ」ファイナリスト8人を発表 審査員にファレルやフィービーも

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、11回目となる2024年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のファイナリスト8人を発表した。日本人デザイナーとして唯一セミファイナリストに残っていたメンズウエア「コッキ(KHOKI)」のアベ・コウキは、惜しくもファイナリストのメンバーから外れた。

ファイナリストの8人は以下の通り。
・ジュリアン・ルイ(Julian Louie)/「オーベロ(AUBERO)」(メンズウエア:アメリカ)
・デュラン・ランティンク(Duran Lantink)/「デュラン ランティンク(DURAN LANTINK)」(ウィメンズ&メンズ&ジェンダーレスウエア、オランダ)
・エレン・ホダコヴァ・ラーソン(Ellen Hodakova Larsson)/「ホダコヴァ(HODAKOVA)」(ウィメンズウエア、スウェーデン)
・マリー・アダム・リーナールト(Marie Adam-Leenaerdt)/「マリー アダム リーナールト(MARIE ADAM-LEENAERDT)」(ウィメンズウエア、ベルギー)
・ニコロ・パスカレッティ「ニコロ パスカレッティ(Niccolo Pasqualett)/(NICCOLO PASQUALETTI)」(ジェンダーレスウエア、イタリア)
・パオロ・カルザナ(Paolo Carzana)/「パオロ カルザナ(PAOLO CARZANA)」(ウィメンズ&メンズウエア、イギリス)
・ポーリーン・デュジャンクール(Pauline Dujancourt)/「ポーリーン デュジャンクール(PAULINE DUJANCOURT)」(ウィメンズウエア、フランス)
・マイケル・スチュワート(Michael Stewart)「スタンディング グラウンド(STANDING GROUND)」(ウィメンズウエア、アイルランド)

今回はメキシコやモルドバ、トーゴを含む18カ国から、過去最多となる2500以上が応募。ファイナリスト8人のデザイナーは、半数がウィメンズウエアを専門としていて、アメリカ出身のルイ以外はヨーロッパ出身者。また、前回から応募が増えたジェンダーレスウエアの枠はパスカレッティとランティンクの2人のみで、メンズを手掛けるのはルイとカルザナのみ。パスカレッティは22年度に、ランティンクは19年度にそれぞれセミファイナリストに選出された経験を持つ。

グランプリ受賞者は9月10日、最終選考となるプレゼンテーションを経て発表される。今回の審査員には、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)=メンズ クリエイティブ・ディレクターと、LVMHが少数株主である「フィービー ファイロ(PHOEBE PHILO)」を手掛けるフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が新たに加わる予定だ。

ほかの審査員としては、デザイナー陣では「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」と「ロエベ(LOEWE)」を手掛けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)、「ディオール(DIOR)」のマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)、「ルイ・ヴィトン」のニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」のマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、「フェンディ(FENDI)」と「ディオール」のキム・ジョーンズ(Kim Jones)、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」のステラ・マッカートニー(Stella McCartney)、「ケンゾー(KENZO)」のNigo、「フェンディ」メンズのシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)ら、錚々たる顔ぶれがそろう。

また、LVMHプライズを設立したデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼最高経営責任者(CEO)、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOの相談役を務めるシドニー・トレダノ(Sidney Toledano)とジャン・ポール・クラヴリー(Jean-Paul Claverie)後援担当ディレクターも参加する。

グランプリ受賞者には、賞金40万ユーロ(約6600万円)のほか、サステナブルな商品開発やコミュニケーション技術、著作権、企業法務、マーケティングや生産・財務管理などについて、LVMHチームによる指導を受ける権利が贈られる。また、準グランプリにあたる「カール・ラガーフェルド賞」と新設された「サヴォアフェール賞」の受賞者には、それぞれ賞金20万ユーロ(約3300万円)とLVMHチームによる1年間のメンターシップを受ける権利が授与される。技術継承の促進を目的とした「サヴォアフェール賞」は、優れたクラフツマンシップ、デザインや生産面におけるイノベーション、サステナビリティへのコミットメントなどが選考基準となる。また、ファッション・スクールの卒業生3人も表彰される予定で、それぞれ1万ユーロ(約156万円)が授与され、LVMH擁するメゾンのデザインスタジオで雇用される。

アルノー=クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEOはセミファイナリスト選考時に、「候補者のクリエイティブなアプローチに多様性と幅広さが見て取れる。また、今年もクラフツマンシップの面で優れた専門性やサステナビリティへの強いコミットメントを示している。彼らのデザインは、完全ハンドメードのコレクションからイヴニングウエアまで幅広く、アップサイクルのデザインも含まれている」と語った。また、パスカレッティとランティンクが今回ファイナリストとして選出されたことを祝福した。

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