ファッション

2026年カラーの“クラウドダンサー”をまとう パリ&ミラノコレがお手本【2026年春夏トレンド】

パントン・カラー・インスティテュート(PANTONE COLOR INSTITUTE以下、パントン)は、2026年の“カラー・オブ・ザ・イヤー(Color of the Year)”に、やわらかいトーンを帯びた白の“クラウドダンサー(Cloud Dancer、Pantone:11-4201)”を選びました。カラー・オブ・ザ・イヤーでホワイト系の色が選ばれるのは今回が初めてです。今回は来年に向けて、2026年春夏パリ&ミラノコレクションから白系カラーの取り入れ方を先取りチェックしていきましょう。

クラウドダンサーは化学的に漂白されたような真っ白ではありません。ほのかにソフトな雰囲気を宿したナチュラルトーンです。白特有の無垢なニュートラルさを保ちながら、軽やかで穏やか。本の余白を思わせる落ち着きや静かさを漂わせています。

白はもともとノーブル、純粋、清らかといったイメージで知られています。“白紙の状態”という言葉が示す通り、スタートや新章の象徴です。混乱や動揺が続く中、情報や刺激の過剰な現代からの解放という意味合いを帯びているようです。

“クラウド”のネーミングからは、漂う雲の自由感やのどかさがうかがえます。雲から連想される平穏さ、安らぎもファッションに望まれる時代の気分を示すかのよう。“ダンサー”のほうにはは弾む高揚感、高まる期待などが込められていると見えます。

気品や涼しさを感じ取りやすい色だから、春夏ルックになじませやすい色です。たとえば、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」。雲のような優雅な浮遊感で、ブラウス、ジャケット、パンツを白系でまとめました。柔和でソフトなトーンにシフォン系素材の風合いとも溶け合い、エアリーでハンサムな雰囲気です。

しなやかミニマルな細身シルエット

クリーンな色合いのクラウドダンサーはミニマル系のすっきりしたルックになじみます。白主体のトーンでまとめると、清らかでピュアな雰囲気に。細身のペンシルシルエットはホワイトルックに好相性を発揮します。

ディオール(DIOR)」はシャツとニットを融け合わせたようなトップスと、レギンスのようなパンツでスレンダーなコンビネーションに仕上げました。シンプルなフォルムがしなやかな縦長感を引き出しました。ゴールドの甲飾りが視線を引き込む靴を素足で履いて、ヘルシーリッチな足景色に整えています。

自然体でリッチな“リュラックス”に

真っ白ではなく、ナチュラルなトーンのクラウドダンサーは気負わないエフォートレス気分を醸し出します。“雲”を意味する名前の通り、穏やかでやさしげな色味。ホワイトと組み合わせれば、白系が響き合う“トーン・オン・トーン”にまとめられます。

微妙にトーンの異なるホワイトルックを提案したのは「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」。エクリュカラーのTシャツはゆったりめのフォルムで、自然体の伸びやかな着映え。一方、スパンコールを全面にあしらった白系パンツはリッチでゴージャス。、リュクスとリラックスが交わる“リュラックス”のムードが備わりました。

異素材レイヤードで質感ハーモニー

白主体の装いは単調に見えがちなので、ありきたりを避けるアレンジが肝心です。ダイナミックなシルエットや、異素材のミックス、着丈のアシンメトリーなどがホワイトルックに動感をもたらします。

ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」のワンピースは雲のようにふわふわの生地で仕立てられました。ドレーピーな起伏が優美な風情。アシンメトリーな裾は斜めに流れ落ちるかのよう。サテン生地のパンツに重ねて、異素材レイヤードに仕上げました。ホワイトルックの奥行きに深みを加えるスタイリングです。

ロマンティックドレスで“デイリークチュール”

ウエディングドレスに象徴されるように、白はロマンティックなムードを連れてきます。フリルやドレープは白の表情を深めるディテール。フォーマルやオケージョン用を普段使いスル“デイリークチュール”のトレンドはホワイトドレスの出番を増やす追い風になってくれます。

クロエ(CHLOE)」はレースとフリルをどっさりあしらった、白いトップスとワンピースを組み合わせました。逆三角形のようにトップスがドラマチックな動きを添えています。ティアード(段々)仕立てのスカート部分も流麗な表情。白とディテールが響き合って、清楚で華やかな装いに整っています。

大胆カッティングでアートライクに

白シャツに代表されるように、白系アイテムはベーシックなイメージがあるだけに、大胆なフォルムが引き立ちます。アートライクなカッティングは意外感を高める効果を発揮。素肌見せ演出との組み合わせは清らかなヌーディー感を引き立てます。

バレンシアガ(BALENCIAGA)」は風が吹き抜けるような筒状のトップスを打ち出しました。ネック周りが詰まっている一方、ショート丈の裾部分はボディーから離れて宙に浮いているかのよう。細身のスカートは裾にフリルを躍らせました。クチュール感の高いコンビネーションが軽やかで朗らかな装いに導きました。

癖が強くないクラウドダンサーは自在の着こなしに取り入れやすい色です。清潔感やピュアネスなどを印象づけやすいのは、白系ならではのよさ。無垢な色調は1年のスタートにもふさわしいから、2026年の幕開けに迎えてみては。

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