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GA4は「総ふれあい時間」を計測する?【エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY】

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※この記事は2023年07月24日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

デジタル・マーケティングの皆さん、お疲れではありませんか(笑)?

突然そう聞きたくなったのは、上のリンクにあるとおり、どうも最近Twitterが使いづらく、そんな中突如Threadsというツールが現れたから。「WWDJAPAN」でも、上の記事で私と対談しているソーシャルデスクの浅野も日々、試行錯誤を繰り返しています。ツイッターは今、“中の人”さえイーロン・マスクの投稿で今後を知る、なんて笑えないハナシを聞くことも増えました。とはいえスレッズは、まだまだサポートツールが少なく大変だし、ハッシュタグがないから世界が広がりづらい。そう考えると、コレでマーケティングをするのはかなり難しく、「第二のClubhouseでは?」なんてハナシをやっぱり聞く機会が増えました。いずれにしても、デジタルマーケ界隈の皆さんにとっては、「お疲れ様です!」なハナシであります。

そしてもう一つ、この世界ではグーグル アナリティクス 4(以下、GA4)の登場が、デジタルマーケの皆さんを混乱させていることをご存知でしょうか?いやぁ、私も隣にいるデジタル・マーケティング部からいろんなハナシを聞いていますが、聞けば聞くほど、わかりません(笑)。正直、GA4を理解するには、根本的なマインドセットの改革が必要です。

以下、ファッション&ビューティ業界に属する編集・記者としてのGA4について、お話します。異論・反論がある方もいらっしゃるでしょうが、以降は私の咀嚼方法であることをあらかじめお断りしておきます。まず一番ショッキングなのは、GA4は、PVを計測単位としていません!代わりに計測単位としているのは、スクロール数やサイト内検索などのアクション(イベント、とも言えます)。PVに近い「表示回数」を見ることは可能ですが、正直GA4にはPVという概念が存在しないため、「表示回数」をPVと同義と捉えることに意味はあるのか?と思っています。

どうして、こんなコトに?という話もまた“沼”ではあるのですが、ごくごく簡単にいえば、グーグル先生は「『1回のセッションで、何ページ見たか?』なんて、今後計測して意味あるの?」とお考えになったのでしょう。確かに、今は1人の人間が複数のデバイスを使って、いろんなことをしている時代。スマートウオッチにスマートスピーカー、テレビや冷蔵庫までIoTでつながっている時代ですから、「1つのデバイスで、何ページ見たか?」なんて調べるよりは、「1人の人間が、何をしているのか?」を調べることに挑んだ方が将来があるかも!と判断したグーグル先生は正しいと思います。GA4は、その偉大なる一歩なのです(テック界隈の皆様、こんな理解でいかがでしょうか?)。

これはつまるところ、デジタル版のカスタマージャーニーを計測しようという偉大なる試みというワケ。となると、我々はこれまでのGAがサービスを終了する来年7月までに、デジタル版のカスタマージャーニーについて改めて学び、GA4を理解する必要があるのです。さぁ、頭が痛くなってきました。代理店の皆さん、それぞれのウェブメディアのパワーをPVで推し計れるのは、あと1年ですよ(笑)。

とかいう私も、まだまだ学習途中ですが、1つ、GA4が計測しようとしているモノを理解するため、心に留めている言葉を伝授しましょう。それは、去年のメディア特集で取材した「オッジ」の塩谷薫編集長の言葉です。「オッジ」は、渡邉恒一郎「オッジ.jp」編集長の加入に代表されるよう、紙媒体の電子版やdマガジン、もちろん各種SNSでもユーザーに触れています。渡邉編集長は、「ターゲット世代の100人に1人は、なんらかの形で『オッジ』に触れているのでは?」とコメント。そして塩谷編集長は、「(部数やPV、UUだけでは測れない)“総ふれあい時間”みたいな指標があれば、『オッジ』の強さを可視化しやすくなるのかも」とおっしゃいました。

まさに、GA4が計測しようとしているのは、塩谷編集長がいう「総ふれあい時間」のデジタル版なのかも?そんなことを考えながら、今日も画面と、我慢のにらめっこが始まります(苦笑)。

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