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「ジャンポール・ゴルチエ」が伊ウフィツィ美術館とトラブル 名画「ヴィーナスの誕生」を無許可で使用

 イタリアのウフィツィ美術館は10日、「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER以下、ゴルチエ)」が同美術館所蔵の「ヴィーナスの誕生」の画像を「無許可で使用した」として、同ブランドを提訴したと発表した。

 「ヴィーナスの誕生」は、15世紀にイタリアの画家サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)によって制作された。美術館によると、「ゴルチエ」は「ヴィーナスの誕生」の画像を「一部の服に使用し、ソーシャルメディアやウェブサイトで宣伝したが、それらは許可なく行われたもので、使用についての同意もなく、法律で規定されている使用料も支払っていない」という。「ゴルチエ」からのコメントは得られていない。

 問題となったのは、「ゴルチエ」が今年初めにアート界へのオマージュとして発表したカプセルコレクション“ル・ミュゼ(Le Musee)”シリーズ。ドレスやトップス、パンツ、スカーフなどにボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やミケランジェロの「アダムの創造」、ルーベンスの「三美神」とみられる画像を使用している。

 「文化財景観法典(Codice dei Beni Culturali、Code of Cultural Heritage)によると、イタリアの公的財産の使用は、特定の許可と使用料の支払いが義務付けられている」と美術館はコメントする。美術館は「ゴルチエ」がカプセルコレクションを発売した4月に販売を中止するか美術館と取引条件を決めるために連絡をすることを要求する手紙を送付したが、「実質的に無視されている」という。

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