ファッション

リシュモン、ケリング、パンドラがロシア企業も所属する「責任ある宝飾品業のための協議会」から脱退

 コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)とケリング(KERING)、パンドラ(PANDORA)の3社は、「責任ある宝飾品業のための協議会(Responsible Jewelry Council以下、RJC)」がロシア企業との関わりを断たないことを不服として同協議会からの脱退を発表した。

 「カルティエ(CARTIER)」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」などを擁するリシュモンは、「戦争や金融摩擦に寄与する企業が含まれる団体に所属することを望まない」とコメント。「グッチ(GUCCI)」や「ブシュロン(BOUCHERON)」などを擁するケリングも、「現在の欧州情勢に対するRJCの対応は、当社の価値観と一致しない」と表明した。なお、ケリングとリシュモン傘下の「カルティエ」はRJCと協力してサステナブルな未来のために手を取り合い、より良い行動を開始することを目的とした「ウォッチ&ジュエリー イニシアティブ 2030」を2021年10月に立ち上げている。

 パンドラはRJCにロシア企業の会員資格および「責任あるビジネスの認定」を停止し、所属会員にロシアとのビジネスを停止するよう求めたが、RJCがこれに応じなかったため、12年間加入していたRJCからの脱退を決めたという。パンドラは2月24日にロシアおよびベラルーシとの取引を全面的に停止。すべてのサプライヤーとビジネスパートナーに対して、パンドラに供給する原材料、製品、サービスは直接的にも間接的にもロシアやベラルーシが関与しないことを指示したという。

 約1500の会員を有するRJCは、ロシアとウクライナ間の紛争とこれに伴う人道的危機に「深いショックと懸念を受けた」とコメント。どのような措置を取るべきかを検討するために独立した第三者機関による法的調査を開始したと発表した。「このプロセスのペースに不満があることは理解しているが、これは前例のない状況であり、また常に状況が変化しているため、可能な限り徹底的に調査が行われるように時間をかける必要がある。しかし、結論は間もなく出るだろう」とコメントしている。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。