ファッション

ブランド集大成の「マリオン ヴィンテージ」、「ヨシオクボ」の“ラスボス”級コレクション 記者3人が選ぶ“今日の東コレダイジェスト”

 2022-23年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が3月14〜19日まで開催中。ここでは、記者3人がその日に発表したブランドから面白かったブランドを“今日の東コレピックアップ“と題してダイジェストでリポートします。4日目は、NFTをリアルで再現した「ヨシオクボ」や、初のショーでブランドの集大成を見せた「マリオン ヴィンテージ」などが登場!


東コレ取材4シーズン目
編集部 美濃島
「アポクリファ(APOCRYPHA.)」

見どころ:播本鈴二デザイナーが手掛ける「アポクリファ」のショーに酔いしれました。舞台は青山グランドホテル。ライトがうっすらと照らされたランウエイで、ハーネスなどをアクセントにした色気のあるテーラードスタイルを披露しました。シーズンテーマは“THE TWILIGHT”。これまではミリタリーや民族衣装など、テーマによって雰囲気をガラリと変えてきましたが、「(9月のショーで)他者に向けて作るクリエイションが自分の中で完結し、もっと私的な部分を出そう」と、“暗がりの中の異性との記憶“をイメージしながら製作したそうです。ショーの最初は、真っ暗な会場を真っ黒なルックが歩く不思議な演出。「洋服を見せなくていいのかな?」と思ったら、ウエアは実はアーカイブで、「じっくり見てもらう必要はなく、それよりも、夜から朝に切り替わる“薄明時“の曖昧な記憶を表現したかった」と説明しました。今シーズン随一の余韻が残るショーでした。


東コレ初取材
ソーシャルエディター 佐立
「ヨシオクボ(YOSHIOKUBO)」

見どころ:「ヨシオクボ」のショーでは、NFTウエアとNFCチップでテクノロジーの可能性を感じました!2022-23年秋冬コレクションを1月のパリ・メンズ・ファッション・ウイーク期間中に発表し、今回の東コレでは22-23年秋冬"プラス"コレクションを回遊型のプレゼンテーションで披露。"風"がテーマの8ルックはオールブラックで、さまざまな形の巨大バルーンが付いたビデオゲームの"ラスボス"のようなルックも登場します。風ぐるまが付いた木組のピースを肩にかけたルックは、歩くといっせいに風ぐるまがクルクルと回り、凧やメンコなどの日本文化をインスピレーションにした前コレクションと通じるものがありました。今回のコレクションでは、アイテムをスキャンし、デジタルデータに変換したものも、NFTとして販売。各ルックの横にある紙にはNFCチップが埋め込まれていて、スマホをかざすとNFTに関する情報が表示されるというハイテク仕様。コンセプチュアルなデザインとも相まって、近未来へ旅をしたような気分を味わいました。


東コレ取材は10年目
ファッションリポーター大杉
「マリオン ヴィンテージ(MALION VINTAGE)」

見どころ:「マリオン ヴィンテージ」が、東京ファッションアワードの受賞者として、東コレに初参加。同ブランドは、セレクトショップのシェル(CHER)で経験を積んだ清水亜樹と石田栄莉子が手掛ける古着リメイクブランドです。サステナビリティの観点ではなく、デザインとしてリメイクの手法を選んでおり、国内外で買い付けたビンテージウエアや生地を解体して、新しい日常着を提案しています。6年目となった今季は、これまでの集大成となるコレクションを目指したそう。テーマは「秘密基地(SECRET BASE)」で、幼い頃からファッションが好きだったデザイナー2人のパーソナルな思い出を制作のアイデアに広げました。例えば、キー素材のネクタイは、お父さまがタクシー運転手だという石田デザイナーの、クローゼットに掛けられたネクタイの記憶をヒントにしています。ネクタイで作ったフリンジスカートや、パッチワークしたというダウンジャケットは、ランダムな色柄や上品な光沢感が目を引きます。ハンドバッグの提案や、メンズモデルの登場も新展開。古着リメイクは一点モノと思われがちですが、量産がしっかりできるのが「マリオン ヴィンテージ」の強み。約30メートルのランウエイには、古着のネクタイをパッチワークしたカーペットが敷かれており、職人技と素材調達の基盤を持つ、ブランドの底力を見ました。

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