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トラベルリテールの要所、“中国のハワイ”海南島について知っておくべき3つのポイント

 中国の海南島が、トラベルリテールの要所として注目を浴びている。海南島は“中国のハワイ”と呼ばれる最南端の観光島で、昨年7月からの新免税政策により免税販売が拡大。海南省税関の発表では、昨年7月から今年6月末までの離島免税の売上高が前年同期比226%増の468億元(約7904億円)で、購入者数が同102%増の682万人だった。

 新税制では1人当たりの免税品購入額の上限を年間3万元(約51万円)から10万元(約170万円)に引き上げ、1商品あたりの上限金額も撤廃した。購入数を制限する商品種類を減らす、対象年齢の拡大といった制限の取り外しや新たな試みも行われる。また免税店も新規参入し、これまで中国旅遊集団中免(CDF)が運営していた4店から、現在は9店まで増えた。どこに出店するか、どんなアプローチを仕掛けるか、ブランド側の競争も熾烈だ。要注目の海南島について知っておくべき3つの情報を紹介する。

1:人気の商品カテゴリー、トップは化粧品

 海口税関が発表によると、売れ筋商品のトップは化粧品、次いで腕時計、宝飾品だった(21年1〜6月)。化粧品は全体の約50%を占める。好調の中で各化粧品企業も続々販売を開始しており、花王は4月に化粧品コーナーをオープンし「センサイ(SENSAI)」「エスト(EST)」を展開。「ポーラ(POLA)」はトラベルリテール事業を統括する子会社POLA ORBIS Travel Retail Limited(香港)を通じ、7月にCDF海口日月広場免税店に出店した。また韓国アモーレパシフィックは昨年10月、中国免税品グループ(China Duty Free、以下CDF)と戦略的ビジネスパートナーシップを結び、顧客体験とデジタル変革に投資を強化すると発表した。

2:免税店のオンライン化、離島後も購入可能

 EC化率が高い中国だが、免税もオンライン化が進む。CDFらはオンラインモールを開設し、製品を直接自宅に配送できる仕組みを作ったほか、ウィーチャット(WeChat)ミニプログラムを開設。ライブコマースなども実施されている。また、海南島からの離島後180日以内であればECでも免税商品が購入できる。

3:独自のトレーサビリティで不正防止

 離島免税は個人使用の購入に限られ、国内市場で転売することは禁止されている。海南省は免税販売の管理を強化するため、安心安全な免税購買を提供するための免税商品トレーサビリティシステムを構築。追跡可能なQRコードによって、偽物や密輸、転売防止を狙う。まずは8月から香水、携帯電話、アルコールの3カテゴリーに適用され、今後は商品を拡大していく。

 このように、海南島は他地域の免税店と異なる施策やルールも多い。また新税制開始から1年しか経っておらず、トレーサビリティシステムのように今後もルールや仕組みが追加や修正される可能性もある。成長著しい注目市場であるが、参入においてはより深い理解と変化への対応が求められる。

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