ファッション

「トモ コイズミ」小泉智貴デザイナーが大阪モード学園で講義

 ファッションデザイナー、小泉智貴氏による特別講義が大阪モード学園で6 月18日に開かれた。ファッションデザイン学科とファッション技術学科の約180人が参加。いま注目のデザイナーの一人とあって、その生い立ちやニューヨークコレクションにデビューするまでの道のり、ブランディングの話に熱心に聴き入り、メモを取る姿が目立った。

 小泉氏が最も尊敬するデザイナーであるジョン・ガリアーノとの逸話は特に熱っぽく語られた。7月に公開される米「ヴォーグ」誌の企画で初めてガリアーノと取り組んだ。「互いのルックを交換し、リメイクしたのですが、夢が叶った瞬間でした。パリに行く機会があれば、ぜひ会おうと。レディガガが着用したことで話題を集めた2016年からチェックしてくれていて『ファンだよ』と言ってくれたことに感動しました」。

 学生からの質問にも回答した。インスピレーション源や創作姿勢については「エッセイや小説などのフレーズからひらめくことが多い。言葉のフィルターを通して自分の好きなものを組み合わせて作っていきます。好きなものもやりたいこともそう変わらないので、精度をあげながら突き詰めることでテクニックも進化する。そのほうが信頼できるデザイナーになっていけると思います」。

 「トモ コイズミ」のデザインは、色彩豊かで元気の出る色使いと大胆なシルエットが特徴だ。最初のコレクションを製作するとき、東京の日暮里繊維街で見つけたいろんな色のオーガンジーから、カラフルなフリルのアイデアが生まれた。「制限があるなかで最大限の美しさを引き出すためにデザインや色、配分を考えた結果でした。なんでもできる環境にあるいまのほうが意外と難しい。ただ、自分が見て美しいと思うものや調和がとれている色合いとかは常に大切にしています」。

 昨今のアパレル業界については「SDGsなどものづくりや消費に対する意識が少しずつ変わり、いろんなやり方が受け入れられるようになってきました。企業に力がないせいで面白い服が少ないので、若手デザイナーにとっては活躍できるチャンスなのでは。目立ってやろうと野心を持ったほうが結局、人の欲求を掻き立てるような存在になれます。媚びるのではない、人の欲するものを研究して作るのがいいと思います」と話した。

 「トモ コイズミ」は今年6月でブランドデビューから10周年を迎える。記念のポップアップイベントが22日まで阪急うめだ本店で開催されていた。売り場の装飾には、小泉氏によるレクチャーで学生が製作したフリルも使われていた。「トモ コイズミ」のカラフルなドレスが飾られた同店コンコースのウインドー展示は7月19日まで。

橋長初代(はしなが・はつよ)/流通ライター:同志社女子大学卒。ファッション専門誌の編集を経てフリーランスのライターに。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、消費トレンド、ホテル、海外進出などの動向を「WWD JAPAN.com」「日経クロストレンド」などに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を大事にしている。最近の関心事は“台湾”と“野菜づくり”と“コロナ後のファッションビジネス”。「リモート取材が浸透すれば、もっと取材先を広げていきたい」

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