ファッション
連載 今週の特集お届け隊

水も電力も農業に結びつく! 「今週の特集お届け隊」2021年6月21日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年6月21日号からの抜粋です)

向:今年のサステナビリティのテーマは、「サプライチェーンを見直す」。それを考えた時に浮上したのが“水と電力”だったよね。

廣田:はい。CO2排出に関する話はメジャーになってきましたが、アパレル産業では綿花栽培や染色など水のリスクもすごく高いし、改めて着目すべきなのではないかと思いました。

向:何が一番印象的だった?

廣田:市民エネルギーちばのソーラーシェアリングですね。地域活性化につながりつつ、農家は有機栽培にチャレンジしながら、電力供給で副収入も得られるようにもなります。私が取材した畑はパネルの組み方がオシャレ!以前から知っていた方法でしたが、目の当たりにすると改めていい循環を生み出せるアイデアだと感動しました。電力の再生可能エネルギー化率の低さや、工業型農業からの移行という問題への解決策にもなります!

向:再エネ界隈はエキサイティングな人たちが多かったけど、その人たちの視線の向かう先が概ね農業だったよね。改めてファッションは農業であること、その農業が今大きな危機にあり、今後ビジネスに直結してくることを痛感したし、「まずは畑や牧場に行きなさい」という夫馬賢治さんの言葉にすごく納得したな。コットンやウールがどのように作られているかを知ることが私たちにできる最初の一歩だね。私も畑に行きたい!牧場に行きたい!!

廣田:私も行きたいです!現場を見て問題意識を持った企業や人が、今サステナビリティを牽引しています。それと同時にバージンマテリアルの使用を減らしたモノ作りを考えていかないといけないですね。

向:廣田さんも2年後くらいには地球に優しいオシャレな電力を売る人になっていそう(笑)。これからはブランドの営業担当や百貨店のバイヤーもエネルギーについて語れないといけないね。外資系のブランドは本国が主導してアクションを起こしていることもあって話題にもなるし、出店する商業施設やビルを選ぶ判断基準にもなってくる。必要な知識も変わってくるとすごく思った。私たちもどんどん新しいことを学ばないとね。

廣田:はい!学び伝えていきましょう!

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■水を大量に使う“美容室”で今できるエコとは “シャワーヘッド”と“軟水”の可能性を徹底検証

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