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阪急うめだ本店、38日ぶり営業再開でにぎわい 自粛生活のごほうび消費も

 商業施設の休業要請が緩和された大阪府では1日、百貨店とショッピングセンター(SC)が平日の営業を再開した。20時までの短縮営業に加え、土日は生活必需品以外は休業を継続する。緊急事態宣言が発令された都道府県の中で、大阪府は最も縛りが厳しく、百貨店とSCは衣料品など大部分の売り場を4月25日から休業していた。38日ぶりにファッションフロアににぎわいが戻ってきた。

 阪急うめだ本店では、10時の開店時に100人以上の客が地下1階と1階のエントランス前に並んだ。同店で「シャネル」と「ディオール」の香水を買うのが好きという大阪市内に住む31歳の主婦は「化粧品売り場は先週も営業していたので購入したが、また買いに来た。徐々に再開したほうが密にならないので安心できる。洋服はほとんどヘップファイブ(梅田にあるファッションビル)で購入しているので、あとで買い物に行きたい。休業すると分かってから(洋服を)買い貯めていたし、ネット通販でも買っていたので不自由には感じなかったが、店で買えるのはやはり楽しい」と笑う。

 阪急うめだ本店では、自社ECサイトに掲載されていない店頭の商品をLINEや電話などで事前に注文し、決済できるサービス「リモオーダー」を2020年秋に開始した。それでも店頭で実物を見てから購入したいという声は多い。この日の午前中も「シャネル」「ルイ・ヴィトン」「グッチ」などラグジュアリーブランドのショップを訪れる客が多く、感染防止のため入場制限がされていた。

 「シャネル」のバッグとアクセサリーがお目当てという大阪市在住の20代女性は、オンラインストアで購入することはあまりないという。「『シャネル』は路面店も休業していたので再開が待ち遠しかった。休業中は阪急の売り場の方にLINEで商品写真を送ってもらったり、入荷状況を聞いたりしていた。週2、3回は仕事帰りに阪急に寄っていたので、休業中にお金を使うことがなかった。しっかり感染対策をしているので土日も営業してもいいと思う」と話した。

 某ファッションブランドの販売員は「ストレスを発散したいというお客さまが朝から来られ、財布の紐がゆるくなっているかもしれない。外出自粛をがんばった自分へのごほうびだとおっしゃっている方もいた」と話す。このブランドは客数増を狙い、夏物の新作の価格を大幅に見直した。「同じパンツを2本購入してくださった方もいる。今日から営業再開でき、お客さまとお話できることがすごくうれしい」と笑顔を見せた。

 阪急うめだ本店は、平日は10時から20時まで全館で営業する。だが、稼ぎ時の土日は引き続き営業エリアを絞る。地下1・2階の食品、1階の「ロクシタン」とバッグ・アクセサリーを除く婦人服飾雑貨、2・3階の化粧品、婦人肌着、9・12・13階のレストランカフェなどに限定され、衣料品など売り場の半分以上は20日までの土日を休業にする。

 再び感染拡大も恐れもあるため、「楽観視はしていない。緊急事態宣言は延長されているので今は安全安心対策に留意して粛々と営業していく」(広報)という。

 梅田では、阪急メンズ大阪、阪神梅田本店、大丸梅田店、ルクア大阪、グランフロント大阪が一部の店舗を除き、時間を短縮して平日営業を再開した。一方、土日についてはほぼ全館休業を発表しているが、大丸梅田店のみ「いまのところ未定」としており、減少傾向にある感染者数の今後の推移が注目される。

橋長初代(はしなが・はつよ)/流通ライター:同志社女子大学卒。ファッション専門誌の編集を経てフリーランスのライターに。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、消費トレンド、ホテル、海外進出などの動向を「WWD JAPAN.com」「日経クロストレンド」などに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を大事にしている。最近の関心事は“台湾”と“野菜づくり”と“コロナ後のファッションビジネス”。「リモート取材が浸透すれば、もっと取材先を広げていきたい」

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