ファッション

「グリーンレーベル リラクシング」のLINE接客 “密”を避けた“密”なサービス

 「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング(UNITED ARROWS GREEN LABEL RELAXING以下、GLR)」は、4月末にスタートした「LINE接客サービス」を通じて、コロナ禍でも便利にショッピングができる新たな接客の形を探っている。

 同サービスでは、オンラインショッピングの際に感じた商品への疑問に、販売スタッフがLINEチャットを通して直接対応する。従来、商品の問い合わせはカスタマーサービスが行っていたが、LINE接客では“人対人”のコミュニケーションや提案力をさらに強化した。もともとは「コロナ禍で店頭に立てなかった販売スタッフのノウハウを効果的に活かせる場として発案された企画」だというが、感染リスクを避けたい人だけでなく、実際に買い物をしたくてもできないママ世代や遠方の顧客などからの利用も増えている。

 スタート約5カ月で、利用者数は1300人(10月6日時点)、内約7割が商品を購買予定とアンケートに回答しているという。

 LINE接客では、オンラインショップの画像では分かりにくい商品の色味を伝えたり、顧客の体型に近いスタッフが気になる商品を着用した画像を送ったりなどの対応が可能。商品単体への質問だけでなく、着用シーンや手持ちのアイテムを考慮したパーソナルなコーディネート提案も行う。実際のチャットでは「特定のアイテムへのお問い合わせはあるが、コーディネートに関するご質問が多い」と同社は説明。デジタルでもセレクトショップの販売スタッフならではセンスや気配りが試されている。

 また、顧客が購入したパートナーへのギフトに、担当者がお祝いのコメントを添えたことが、SNSで「神対応!」と話題になったというエピソードもある。オンライン接客ではAIを活用した機械的なコミュニケーションも少なくないが、そうしたデジタルなのに“人間味”のあるギャップが、新鮮かつ好意的に受け入れられているようだ。

 LINE接客は、「GLR」の在庫が揃う本社の仮想店舗を中心に、現在46人の販売スタッフがシフト制で参加。店長4人、オフィスへのヘルプ出勤とリアル店舗からスカイプで参加するメンバー42人が担当している。発足当初より「同セクションでの勤務を希望する有志メンバーも増えている」といい、今後はユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)他事業部での導入も検討中だ。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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