ビューティ

むくみケアだけじゃない!履くことで“できた”を増やす 本島彩帆里プロデュースのセルフケアブランド「イウミー」とは

 ダイエット美容家・本島彩帆里さんがプロデュースするセルフケアブランド「イウミー」が20代後半〜30代の女性を中心に人気を集めている。主力アイテムの「めぐりソックス」は、就寝時に心地よく履ける段階着圧と光電子®️繊維の遠赤外線効果でむくみと冷えをケアできるアイテム。ほかにも「はらまきパンツ」や「かかとソックス」などポイントケアアイテムを展開する。2017年に誕生した同ブランドは、ポイントケアながらも、2019年は前年比で223%の成長率、コロナ禍で消費が激しく落ち込んだ20年1〜8月も前年同期比で51%増と好調だ。新型コロナウイルスの感染拡大により在宅時間が増え自分を見つめ直す時間が増えた今、外的要因から身を守る、自分を大切にするという考え方がこれまで以上に浸透したことでセルフケア志向の高まりも追い風になっている。ブランドの立ち上げや製品に込めた思い、セルフケアアイテムとしての発信の背景などを本島さんに聞いた。

WWD:まずブランドを立ち上げた経緯を教えてください。

本島彩帆里・ダイエット美容家(以下、本島):私自身がかつて今よりも20kg以上太っていて、産後20kg痩せたという経験をインスタグラムで発信したり本を出版したりしてきました。エステサロンで働いていたこともありますが、どこかに行って何かをするだけではなかなか根本的な変化にはつながりにくいと感じました。特別な何かをすることが必要なときもありますが、それだけでなく生活習慣や日頃の自分との付き合い方、生き方そのものに寄り添うセルフケアが重要だと考えています。そういった考え方から情報やハウツーを伝える中で、実質的に生活に寄り添えるアイテムを作りたいと考えるようになりました。

WWD:「イウミー」の製品の特徴を教えてください。

本島:他社製品との大きな違いは光電子®️繊維です。もともと10年以上自分が愛用している素材で、エステサロンで勤務していたときにこの繊維を使った矯正下着を30万円ぐらいで販売していたことがありました。週に1回サロンに来て施術するだけのお客さまと、光電子®️繊維で毎日体を温めながら生活しているお客さまとでは施術の効果が全く違うんです。セルフケアをすることで、肉質の柔らかさや変わることが目に見えるようになりお客さま自身のモチベーションが上がって、いろいろなことに取り組めていく様子をサポートしながら間近で見ていたので、光電子®️繊維を使いたいという思いは強くありました。

WWD:ブランドを立ち上げた当時はまだセルフケアというキーワードは珍しかったのでは。

本島:ダイエットや美容はつい人と比べてしまったり、「今日はこれができなかった」と自分を責めてしまうこともすごく多いですよね。私は10年前から心理カウンセリングに通い、プロの元で心のセルフケアを行ってきました。不安を感じてもいいし落ち込んでもいいんです。何かにならなくてもいいんだということを感覚と共に学ぶことで自己効力感を育んできました。自己効力感というのは自分の可能性を認知していくことで、「できた」という感覚と共に育んでいくと、自信の種になっていきます。例えば、朝起きて水が飲めたから今度は白湯にしよう、白湯が飲めたからハーブティーにしようとか、一つずつステップアップしていけばいいんです。新型コロナウイルスの感染拡大によりセルフケア、寄り添うという言葉を以前よりよく聞くようになりましたが、どう寄り添えばいいのか答えが自分の中にある人ばかりではないと思います。そういった人に向けて自己理解の方法や、心と体に寄り添うこととはどういうことなのか、「イウミー」のアイテムと一緒に伝えていきます。商品との出合いが次の「できる」につながるような、自分との向き合うきっかけになったら嬉しいですね。

 こういった理由から「イウミー」では心に効くことも意識しています。「めぐりソックス」は着圧によって血行がよくなったり、光電子®️繊維による遠赤外線効果の働きで蒸れや冷えを防ぎ体を保温できる効果はもちろん、履くだけでできることが一つ増えたという感覚で履いて欲しいんです。自分の“できたが増える体験”を「めぐりソックス」をはじめとする製品を通じて届けています。

WWD:私個人の感覚でもありますが、着圧ソックスって履くのが大変で毎晩履いて寝るだけなのに意外と続かなかったりします(笑)

本島:分かります(笑)自分が変わることってすごく崇高なことをやらなければいけないと思いがちですけど、日常の些細な動作こそが習慣につながり、変化していくことができます。その一歩として「イウミー」の製品を負担なく身につけてもらいたいですね。「めぐりソックス」は光電子®️繊維をベースにしながら寝ている時も心地よく履いてもらえるように、おやすみ専用着圧設計というものを採用しています。段階着圧なので一般医療用機器にも認定されていますが、着圧しすぎずに柔らかく伸びが良くて締め付けられている感がないように意識して作っています。

WWD:今でははらまきやタイツ、アーム・レッグカバーなど商品ラインアップも広がりっていますね。

本島:「めぐりソックス」を発売したときにお客さまにすごく喜んでいただいて、いろいろな部分をケアできる物が欲しいという声をいただきました。インスタグラムやインスタライブで発信している中でもそういったコメントが多く、普段からお客さまとコミュニケーションをとりながらニーズを拾ったり、定期的にアンケートを取ったりもしています。

WWD:悩みの共有や製品への反映も体験の一つですね。

本島:インスタグラムをメインにブランドの思いや立ち上げた経緯、制作でこだわったことなどを発信することで、近い距離で製品の変化を見てくださっているお客さまも多く、一つの体験になっていると思います。「めぐりソックス」を発売した際も、インスタグラムでの発信のみで、オンラインショップで1000足を即時完売することができました。作っては売り切れを繰り返しながら在庫を整えて、リスクは少なくここまで来れましたね。

ECで成長し実店舗での展開も拡大
さらに消費者との接点を増やすには?

WWD:今年4月に本島さんがプロデュースしていた「サオリマルシェ」を「イウミー」のオンラインショップとしてリニューアルオープンしたのはなぜですか。

本島:SNSでオーガニック商品やナチュラルなアイテムなどを紹介しているけどなかなか買える場所がないという声を聞いて、16年に「サオリマルシェ」というオンラインショップ立ち上げました。ここ数年でうんと業界が成長し、そういった製品も一般的になり買える場所が増えました。「サオリマルシェ」がこれまで特別に担っていた役割は果たせたなと思い、SNSでの発信は続けながら注力すべき「イウミー」のオンラインショップとしてリニューアルをしました。

WWD:実店舗での取り扱いも増え、ブランド自体が浸透したことも一つの要因でしょうか。

本島:今では300店舗以上に卸させていただいていて、「いろんなところで見るよ」「買ってきたよ」というコメントももらうので身近になってきたなと思います。最初は知り合いに声を掛けるところから始まり、「ビープル バイ コスメキッチン」で販売できることになり、その反響の大きさが1つの実績になりました。その実績からコスメキッチンやロフト、東急ハンズ、伊勢丹というように徐々に増えていきました。お客さまには実際の店舗で見て買う体験をして欲しいという思いがあり、店舗限定のパッケージを作るなど特別感を出す取り組みも行っています。店頭での販売に力を入れているところではありますが、今は新型コロナウイルスの影響も大きくECでの販売が中心です。

WWD:最後に今後の展開を教えてください。

本島:シーンに合わせて出合える場所を増やしていきます。睡眠シーンに取り入れて欲しいので、睡眠や休息アイテムをそろえる「ズーランド(zzzLand)」やプレゼントシーンには「タンプ(TANP)」というギフト専用のECでも購入できるように進めています。これからは店頭でどんな体験ができるのかも鍵になると思うので、そこも力を入れていきたいです。また、企業に向けて福利厚生として使っていただけるようになったらいいなとも思います。メッセージ性もありますし、夜はちゃんと休んでコンディションを整える、女性社員の心と身体を大事にする一つのツールとして考えてもらいたいです。自己効力感を育むアイテムというのは唯一無二のアイテムだと思うので、そういうエッセンスを取り入れたいところとはコラボできると考えています。

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