ビューティ

レディー・ガガのネイルを担当したネイリストAya Fukuda NQ.が自身初のネイルサロンをオープン

 2008年に単身渡米しニューヨークを拠点に活躍したネイリストAya Fukuda NQ.がネイルサロン「アヤ ネイルズ(AYA NAILZ.)」を東京・たまプラーザに4月8日にオープンする。かつてはレディー・ガガ(Lady Gaga)やキム・カーダシアン(Kim Kardashian)をはじめとする海外セレブを顧客に持ち、ニューヨーク・ファッション・ウイークやハーパーズ バザー(HARPER’S BAZAAR)、ヴォーグ(VOGUE)といったハイファッションの舞台でも活躍してきた。11年には東京・代官山にネイルチップショップ「THE NAIL SHOP」をオープンするも14年に幕を下ろし、今回は自身初のネイルサロンを開業する。世界の舞台で活躍してきた彼女が初めてサロンを開く理由をインタビューした。

WWD:これまでの経歴を教えてください。

Aya Fukuda NQ(以下、Aya):渡米するまではヘアメイクとしてテレビ業界で働いていました。08年に渡米し、美容室でネイリストとして勤務しました。その時にお客さまとしてレディー・ガガさんに出会い、一緒に仕事をしたり、ファッション・ウイークのバックステージやヴォーグ、バザーの表紙のネイルを手掛けたりしてきました。最初はメイクアップアーティストとして渡米したのですが、ガガさんのネイルを担当するようになって、彼女が求めるデザインに仕上げるにはネイルの素材がたくさん必要でとにかく荷物が多くなってしまうこともあり、次第にネイリストとして活動するようになりました。ネイル用の素材ではなく布やメタルパーツなど洋服用の素材を取り入れてネイルの枠を超えてデザインを作ったことが気に入ってもらえたんだと思います。NYと日本を行き来していた時期もあり、11年にはネイルチップショップを代官山にオープンしたんです。当時、日本はジェルネイルがブームになっていた時で、アメリカでもガガさんにしかしていなかったチップという提案は一般のお客さまの感覚とは違っていたようで……、14年にそのお店は閉店しました。その後、結婚出産を機に15年に拠点を日本へ移しました。

WWD:日本に帰国してからの活動を教えてください。

Aya:帰国後は事務所に所属し、フリーランスネイリストとして、タレントや歌手のネイルを担当しました。ですが日本のファッション業界や雑誌の現状はバジェットが少なく、メイクアップアーティストがネイルも施すなどネイリストが活躍するには厳しい状況です。さらに自分はサロンを持っていないために交通費や駐車場代などの出張費がかかることも、他のネイリストに比べて不利になってしまうことがありました。加えて子育ての忙しさも相まって、現在もNYの事務所に所属はしているのですが、渡米して仕事をするのは未だ難しい状況です。

WWD:東京ではネイリストの活躍の現場が限られているんですね。

Aya:そういった背景もあって昨年の9月ごろから自分でネイルサロンを作って独立することを考え始めました。自分がオーナーになれば時間の融通も効きますし、サロンという基盤を作ればそこで撮影の際のモデルを施術することもできます。さらに長い目で見ればスタッフに自分の技術をレクチャーし育ててチームを作ることもできます。今のネイリストさんはシフト制で出勤して、決められたデザインを言われたとおりに施すことも多く、クリエイティブな仕事であることをもっと知ってもらいたいし、そういう活動をしたいという若いネイリストが活躍できる場を作れたらいいとも思います。

WWD:それで今回のサロンオープンに結びついていったんですね。場所はどんなところですか。

Aya:自分が子育てをしていることもあって生活の基盤にも近い、田園都市線沿線のたまプラーザ駅から徒歩4分のところにお店を構えます。渋谷からも電車で20分ほどなので意外と便利ですし、本当に来たい人が来てくれるサロンになる立地だと思います。そしてサロンを経営しながら、ファッションの仕事も続けていきたいと考えているので、タレントさんや歌手、著名人の方々にも気軽に来店していただけるようなサロン作っていけたら。またこれまでのファッションの現場経験を生かして、撮影前日にモデルさんの特別施術もサロンで対応させていただこうと思っています。

WWD:サロンのターゲット層やお店のイメージは。

Aya:30~40歳の子育てをしている女性を考えています。キッズスペースを併設したり、同時に施術できるアイラッシュスペースも作ったりします。デザインは生活に支障なくネイルを楽しむことができるショートネイルを打ち出していきます。メニューはシンプルなベーシックコースのほかに9800円と12500円のアートコースを用意し、私が監修したデザインをベースにお客さまの要望に合わせて色やパーツ、ラメの変更に応えます。さらに撮影やウエディングなどデザインを一から一緒に決めていくアーティストコース(3万円~)も用意しています。サロンは内装にもこだわっていて、いわゆるネイルサロンの雰囲気ではなく施術はダイニングテーブルで行います。NYで活動していたときはセレブに呼ばれる出張ネイルが多く、彼女たちの自宅のダイニングテーブルで施術を行うことがほとんどでした。そこでNYでのセレブリティネイリストを再現して取り入れました。また個室の設置など日本のネイルサロンには多いですが、みんなが一緒に施術される空間を作ります。モデルと一緒にしてもらえるってちょっとうれしくないですか。新しいネイルサロンのスタイルを作っていってもいいんじゃないかなって。

WWD:今後はどのような体制でサロンを運営していくのでしょうか。

Aya: 1店舗目はネイル3席とアイラッシュ2席を用意しているので、それに合わせてスタッフも増やしていく予定です。10時オープンで20時クローズです。私もサロンに立ちますが、スタッフで運営できるようになれば、アーティストコースや撮影、ファッションの仕事にも力を入れていきたいと考えています。ある程度長い目で見て教育もしていきたいので2店舗目は3年後に、将来的には3店舗まで拡大したいと考えています。サロンのほかにファッションや雑誌の仕事を専門にできる “チーム AYA”のようなものを作れたらいいですね。

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