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コロナよりも天気 ユニクロ、良品計画、UAの2月度は前年実績超え

 大手SPA、セレクトショップ、専門店の2020年2月度の売上高(既存店べース)は、うるう年で営業日が昨年よりも多かったことや、高気温で春物の立ち上がりが順調だったことなどから、消費増税と暖冬で落ち込んでいたここ数カ月に比べると好調だったという店が多い。新型コロナウイルス感染拡大の影響が本格化したのは2月最終週以降であり、外出自粛や買い控えのムードが具体的な数字となって表れてくるのは3月以降となりそうだ。

 主要百貨店の2月度売上高は前年同月に比べて大幅減が目立ったが、国内SPAやセレクトショップ、専門店は、百貨店ほど免税売り上げ比率が高くない。それにより、百貨店業績とは明暗が別れた。

 ユニクロの国内既存店とECの合計売上高は前年同月比0.8%増。19年8月以来、6カ月振りに前年実績をクリアした。これで、20年8月期上期(19年9月~20年2月)の既存店売上高は前年同期比4.6%減となった。2月の前年実績超えには、「うるう年だったことや休日が多かったことも作用しているが、気温の高さで春物が順調に売れたことが効いた」と広報担当者。春物の売れ筋はジャケット、パーカ、ロングスカート、ワイドパンツ、ジーンズなど。

 ユナイテッドアローズ(UA)の小売りとネット通販の既存店売上高は前年同月比1.8%増。「うるう年や休日増の押し上げ効果が6.0 %ほどあったと見るが、中軽衣料を中心に春物の動き出しも悪くない。セールを拡大していることで月前半は冬物も売れた」(広報担当者)という。今後、新型コロナの感染拡大がどれほど影響をもたらすかはまだ読めないが、「式典の中止などで確実にフォーマルニーズは減ると懸念している」。

 「無印良品」を運営する良品計画の直営既存店売上高は同4.2%増。ただし、衣服・雑貨カテゴリーは同1.5%減だった。「月を通して気温が高く、肌着や靴下の動きは好調だったが、冬物が伸び悩んだ」(広報担当者)ことがその要因だ。好調なカレーのリニューアル効果で食品は同22.3%増、苦戦傾向だった生活雑貨も新生活需要で同3.5%増となり、全体を押し上げた。

 アダストリアの既存店売上高は同0.8%減だった。「気温の高さから早い段階でニーズが冬物から春物に切り替わり、パーカやテーパードパンツ、スキニーパンツなどが売れた」(広報担当者)。しかし、新型コロナによる外出自粛が広がった最終週は「客数が前年同週に比べて約1割減」となった。20年2月期通期の既存店売上高は前期比1.0%増。

 しまむらの主力である「ファッションセンターしまむら」の既存店売上高(20日締め)は前年同月比4.6%減だった。「ティーン向けやキッズ向けで春物のトレンド衣料が好調だったが、冬物の動きが鈍かった」と広報担当者。20年2月期通期の既存店売上高は前期比6.3%減となった。

 新型コロナで中国の縫製工場や物流がストップしていることから、商品投入にも遅れが出ている。「一部で当初予定よりも投入が遅れる商品は出ている。今後がどうなるかは見えない部分が多い」(ユニクロ)、「納期遅れの商品が販促チラシなどに載らないよう、調整している」(しまむら)、「春物の輸送を船便から航空便に切り替えるなどしている。今後、生産地の変更なども考えていく」(アダストリア)、「3月投入分から納期遅れが出てくる」(UA)といった声があがった。