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ベイクルーズの「プラージュ」に26歳の2人がつくる20代のための新しいライン

 ベイクルーズグループのフレームワークスが運営する“女性らしさ”と“リラックス感”がキーワードのウィメンズブランド「プラージュ(PLAGE)」の路面店2店舗目が2月22日、東京・青山にオープンした。場所は港区南青山5-4-41で、1階には同グループのシティショップ(CITYSHOP)が入る。新店舗のオープンに伴い、新ライン“ヴォン エ プラージュ(VENT ET PLAGE、以下ヴォン)”もスタートした。“ヴォン”はこれまで「プラージュ」に関わっていた森次まりなプレスと眞壁ヌールエ幸波デザイナーの26歳の2人が手掛ける。30代後半~40代をターゲットにする「プラージュ」とは異なり、世界観はそのままに2人と同じ20代をターゲットにしたラインだ。どのようなものになるのか、オープン前日のレセプションパーティーで2人に尋ねた。

WWD:“ヴォン”はどんなライン?

森次まりなプレス(以下、森次):「プラージュ」はTPOに合わせた服装で、“コレにコレを合わせる”みたいな正解があるのですが、“ヴォン”には正解がなく、自由なファッションを楽しんでもらうということを一番大事にしています。ブランド名の“プラージュ”はフランス語で浜辺を、“ヴォン”は風を意味します。決まった形がなく何にでもなれるという意味を込めてつけました。毎シーズン打ち出すアイテムも変わっていき、デビューシーズンは「リゾートワンピ」を提案します。

WWD:「プラージュ」との違いは?

森次:“ヴォン”では“ヘルシー”をキーワードにしました。だから肌の露出が少ない「プラージュ」に比べて大胆な肌見せもあります。あとは、「プラージュ」のブランドカラーであるベージュはあえて使っていません。線引きは難しいのですが、差別化も兼ねて、“女性らしさ”よりもヘルシーさをもっと出したいと思ったからです。

眞壁ヌールエ幸波デザイナー(以下、眞壁):一番大事にしているのは、私たちが欲しいかどうか。ワンピースのサンプルを上げて、実際に着るかどうか。そこからもっと色展開が欲しいと思ったら広げていくという流れで進めました。「プラージュ」のお客さまのデータを取ると身長150cm台の方が多く、そういった方に合わせて作っているので、私たち(森次が167cm、眞壁が161cm)が着るとスカートやワンピースの丈が短いことも多かった。だけど“ヴォン”は丈のレンジを広めにとっているので、一番大きいサイズだと私たちが着てもすれすれになるくらいの思い切った丈感にしています。

WWD:「プラージュ」と価格帯は異なる?

森次:違いはあまりありません。もう少し安くした方が若い子も手に取りやすいかなと思ったのですが、そうすると生地にこだわれなくなる。生地のランクを下げると「プラージュ」ではなくなります。ワンピースで2万6000~3万4000円、キャミワンピだと2万円台前半のイメージ。ちょっと背伸びしてでも買いたいと思ってもらえるブランドにしたいです。

WWD:一つの店の中に異なるターゲットの洋服が混在することになる。青山店の商品構成は?

森次:“ヴォン”自体は大量に作るというブランドではなく、青山店とオンラインでしか販売しない希少価値のあるブランドにしたいと思っています。店内にも2ラックだけ。毎月6型を入れ替えていく予定です。

眞壁:大人のアイテムが得意なブランドなので、これまでのお客さまにも理解してもらえるように商品構成やバランスも大切だと思っています。

WWD:ベイクルーズは「オリエンス ジャーナルスタンダード(ORIENS JOURNAL STANDARD、以下オリエンス)」など、若者の取り込みに積極的だ。

森次:セレクトショップはどうしてもお客さまの年齢層が高くなりがちなところがあって、多くのブランドのメインターゲットが30代中盤になっています。ただ実際に働いていて、若い人にもブランドのファンになってほしいという思いはあるので、“ヴォン”をフックに20代のお客さまにもブランドのことを知ってほしいです。

WWD:認知度を広げていくために取り組んでいくことは?

森次:ベイクルーズ全体で見れば後輩が手掛ける「オリエンス」などの若いブランドもあって、お客さまの年齢層も幅広いので、ECの購入者にカタログを同梱させてもらったり、ベイクルーズのインスタのアカウントを使って告知させてもらったり。徐々に認知度を上げていきたいです。

WWD:そもそも、同年代のスタッフが手掛ける「オリエンス」は自分たちの作るものより若いと思う?

眞壁:ジャンルの違いというのもあるけれど、20代は1~2歳違うだけで急に感覚が変わります。20代は年齢で好きなモノが変わると思うので、その波をどうつかまえられるかが肝心です。

WWD:今後の目標は?

眞壁:同年代への浸透です。私たちの世代だとアパレルで働いていない子たちは、服に興味がなかったりします。多くの人に知ってもらって、買ってもらえるブランドを目指したいです。

森次:“ヴォン”を通して、その上にある「プラージュ」の認知度が上がったらいいなと思っています。私たちもあと4年で30歳になりますし、“ヴォン”を好きになってくれた人たちがそのまま年を重ねながら「プラージュ」も好きになってくれたら一番うれしいですね。