米化粧品大手コティ(COTY)は、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」のビューティ事業に関するライセンス契約を40年間延長した。契約金額などの詳細は非公表。9月にLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)から米ブランドマネジメント会社WHPグローバル(WHP GLOBAL)とG-IIIアパレル・グループ(G-III APPAREL GROUP)にブランドの所有権が移ったことを受け、新たなオーナーとの間で長期契約を締結した。
コティのマーカス・ストローベル(Markus Strobel)=エグゼクティブ・チェアマン兼暫定最高経営責任者(CEO)は、「『マーク ジェイコブス』はファッション界を代表するクリエイティブなブランドの一つだ。20年以上にわたって共に築いてきた成果を誇りに思う。今回の契約延長は、世界有数のラグジュアリーファッションおよびライフスタイルブランドにとって、コティが選ばれるパートナーであることを力強く証明するものだ。これまでの成功を土台に提携をさらに発展させ、『マーク ジェイコブス ビューティ』の新たな章を切り開いていきたい」とコメントした。
米「セフォラ」でアイメイク製品が売り上げ上位5位に
コティは2003年に「マーク ジェイコブス」と提携して以来、フレグランス“デイジー マーク ジェイコブス”や“デイジー ワイルド”、“パーフェクト マーク ジェイコブス”などを発売してきた。23年にはメイクアップ事業の再始動を発表した。同ブランドのメイクアップラインは13年にケンドー・ブランズ(KENDO BRANDS)との提携で誕生したが、21年に終了していた。
新たな「マーク ジェイコブス ビューティ」のメイクアップラインは5月に正式に発売した。コティは立ち上がりについて「極めて好調」と評価する。現在は米国、英国、オーストラリア、カナダの「セフォラ(SEPHORA)」およびオンラインで販売している。コティによると、「マーク ジェイコブス ビューティ」の小売りベースの売上高はすでに目標を上回っている。英国およびオーストラリア・ニュージーランド地域の「セフォラ」では、メイクアップブランドの売上高ランキングで上位20位に入った。米国の「セフォラ」では、アイライナーとアイシャドウがそれぞれカテゴリー別の売上高ランキングで上位5位に入っている。
WHPとG-IIIがブランドを共同保有
イェフダ・シュミッドマン(Yehuda Shmidman)WHPグローバル創業者兼会長兼CEOは、「『マーク ジェイコブス』は世界的に強い存在感を持ち、今後も大きな成長の可能性を備えたブランドだ。ビューティ事業はブランドと消費者を結び付ける重要な役割を担っている。コティはフレグランス事業の構築と『マーク ジェイコブス ビューティ』の再始動において中心的な役割を果たしてきた。今後も提携を継続し、新たな成長機会を開拓していきたい」と述べた。
モリス・ゴールドファーブ(Morris Goldfarb)G-IIIアパレルグループ会長兼CEOも、「コティは『マーク ジェイコブス』にとって卓越したパートナーだ。その専門性とグローバルな事業基盤を生かし、ビューティ事業の成長をさらに加速できる。今回の契約更新は、ブランドの長期的な可能性に対する双方の確信と、世界各地で事業を拡大するという共通の意欲を反映している」とコメントした。
LVMHは9月1日、「マーク ジェイコブス」をWHPグローバルとG-IIIアパレルグループに約9億2500万ドル(約1461億円)で売却する取り引きを完了した。両社はそれぞれブランドの持分50%を保有し、G-IIIは同ブランドの事業運営会社も買収した。